刑事コロンボとピーター・フォーク―その誕生から終幕まで

ケーニッヒ，デイヴィッド【著】〈Ｋｏｅｎｉｇ，Ｄａｖｉｄ〉/町田 暁雄【監修】/白須 清美【訳】

原書房（2025/05発売）

• サイズ 46判／ページ数 414p／高さ 20cm
• 商品コード 9784562075263
• NDC分類 778.8
• Cコード C0098

出版社内容情報

脚本の妙、個性的な風貌、印象的なセリフでミステリファンの心をとらえて離さないドラマ「刑事コロンボ」。主演俳優ピーター・フォークについてのみならず、監督、脚本家などの証言をもとに、ドラマの舞台裏まで網羅した一冊。

内容説明

徹底的なリサーチにより事実を追った話題作。脚本の妙、個性的な風貌、印象的なセリフでミステリファンの心をとらえて離さないドラマ「刑事コロンボ」。主演俳優ピーター・フォークについてのみならず、監督、脚本家などの証言をもとに、ドラマの舞台裏までを網羅。

目次

１　犯罪
２　立案者
３　刑事
４　契約
５　相互不信
６　しっくりと合う
７　殺しの音楽
８　ストライキ
９　犯行現場
１０　前途多難
１１　調停者
１２　船出
１３　メルトダウン
１４　フィクサー
１５　保留
１６　第二の人生
１７　基本に戻る
１８　新たな尊敬
１９　絶対的権力
２０　コロンボ最後の事件

著者等紹介

ケーニッヒ，デイヴィッド［ケーニッヒ，デイヴィッド］ ［Ｋｏｅｎｉｇ，Ｄａｖｉｄ］
５２６Ｍｅｄｉａ　Ｇｒｏｕｐの編集長。カリフォルニア州立大学フラトン校でジャーナリズムを専攻。『ロサンゼルス・タイムズ』『ニューヨーク・タイムズ』『ウォールストリート・ジャーナル』等数多くのメディアに寄稿している。ベストセラーとなった『Ｍｏｕｓｅ　Ｔａｌｅｓ：Ａ　Ｂｅｈｉｎｄ‐ｔｈｅ　Ｅａｒｓ　Ｌｏｏｋ　ａｔ　Ｄｉｓｎｅｙｌａｎｄ』を始めとする著書がある。妻とふたりの子どもたちとともに南カリフォルニアに在住

白須清美［シラスキヨミ］
英米文学翻訳家

町田暁雄［マチダアケオ］
１９６３年生まれ。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブ会員。『刑事コロンボ』関連の書籍の企画、監修が多数ある（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[パトラッシュ]

『刑事コロンボ』は今も懐かしいドラマだが、その制作の裏話は生々しくも哀しい。確かにピーター・フォークの個性と存在感あっての作品だが、フォークは俳優に徹していればよかったのに、人気が出ると脚本や演出、配役にまで口を出し、気に入りの俳優を出演させたり監督に据えるだけでなくテレビ局を振り回すなど独裁者化してしまった。フォークなきコロンボは考えられなかった制作側も唯々諾々と従った結果、後期シリーズほど作品の質が落ちる結果を招いた。コロンボに逮捕された犯人は自分に自信があって墓穴を掘るが、探偵自身もそうだったのだ。

2025/05/30

[walkalong621]

彼らにとって、『刑事コロンボ』を殺したのはピーター・フォークだった。ジャーナリストによる歴代の監督、プロデューサー、脚本家等への取材を通じて描かれた、「刑事コロンボ」制作現場の舞台裏。これまでのコロンボ研究書は主にミステリとしての完成度について語られたものがほとんどだったが、本作はコロンボがどのように作られたかが主眼となる。コロンボがフォークありきなのは自明だが、そのことは結果としてフォークの発言権を必要以上に強め、有力な原作者、脚本家、監督、プロデューサーが離れていき、シリーズが終わっていく様は寂しい。

2025/05/18

[Gen Kato]

ドラマ裏話。主要スタッフとキャストのいざこざや葛藤がなまなましく描かれています。もめごとの根には金、力があればごり押しとコネ。うーん、ファンとしては残念感あるなあ。で「あれ？」なエピソードはたいがいうまくいっていないときのものなんですね。納得。

2025/05/01