出版社内容情報
ムッソリーニ、ヒトラー、フランコ、カダフィ、そしてプーチン、トランプへ。強権的な国家元首「ストロングマン」はどのように現れ、権威主義化を推し進めたのか。そのプロパガンダ、「男らしさ」の政治的利用とは。
内容説明
ムッソリーニ、ヒトラー、フランコ、カダフィ、プーチン、トランプ…。「男らしさ」が政治的に利用されるとき。NYタイムズ、ワシントンポスト他で激賞の全米ベストセラー。
目次
第1部 権力掌握(ファシズムによる権力奪取;軍事クーデター;新たな権威主義者の登場)
第2部1 支配の道具(より偉大な国家;プロパガンダ;男らしさ)
著者等紹介
ベン=ギアット,ルース[ベンギアット,ルース] [Ben‐Ghiat,Ruth]
ニューヨーク大学歴史学・イタリア学教授。MSNBCのオピニオン・コラムニスト。CNN、MSNBC等のメディアで、権威主義、ファシズム、民主主義への脅威について解説している
小林朋則[コバヤシトモノリ]
翻訳家。筑波大学人文学類卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kan
24
ムッソリーニやヒトラーからカダフィやベルルスコーニやトランプやプーチンまで、強権的な国家元首には判で押したような共通した手立てがあり、歴史は繰り返すと実感する。権威主義的支配には個人を崇拝する民衆の熱狂が不可欠で、プロパガンダや情報統制により、独裁者の妄想を政策にする土壌を作る。女性蔑視さえもストロングマンの魅力だとする「男らしさ」の政治利用、情熱的な演説やメディアと繋がる手法など、百年近く前から現在も変わらぬ手口は市民として学ぶ必要がある。民主主義は人民の精神性が成熟した国家でないと継続しないと思った。2023/09/03