出版社内容情報
17世紀に南アフリカからヨーロッパに持ちこまれたゼラニウム。富の象徴、道徳的観念のバロメーター、庶民の園芸の定番、植物製品に使われるなど、ゼラニウムの意味の変遷と西洋文化に及ぼした影響を辿る。カラー図版約100点。
内容説明
17世紀に南アフリカからヨーロッパに持ちこまれたゼラニウム。富の象徴、道徳的観念のバロメーター、庶民の園芸の定番、植物製品に使われるなど、ゼラニウムの意味の変遷と西洋文化に及ぼした影響を辿る。カラー図版約100点。
目次
序章 魅力的な花の名は
第1章 アフリカから世界へ
第2章 新たな友
第3章 交配の歴史と花壇の進化
第4章 窓辺のゼラニウム
第5章 ゼラニウムの影、そして輝かしい光
終章 変わらない赤色
著者等紹介
ボディ,カシア[ボディ,カシア] [Boddy,Kasia]
ケンブリッジ大学アメリカ文学の教授、同大学フィッツウィリアム・カレッジの特別研究員。20世紀後半のアメリカ短編文学で博士号を取得し、英米の文学や映画について幅広く発表を行っている
富原まさ江[トミハラマサエ]
出版翻訳者。『目覚めの季節―エイミーとイザベル』(DHC)でデビュー。小説・エッセイ・映画・音楽関連など幅広いジャンルの翻訳を手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
104
うちにも一鉢あります。白い小さな花を咲かせます。大した世話もなく暑さ寒さにも強い。文化誌ということで西洋にもたらせられたゼラニウムがどのように西洋文化に溶け込んでいったのか、ゼラニウムの香りに纏わる話、マチスやモネ、ルノワールの絵画のモチーフになったことなどが書かれている。現在は多肉植物や観葉植物が海外から輸入されブームになっている。そのことは嬉しいが日本古来の菊などが玄関先に見かけるのが少ないような気がする。今年は何か花も育てようと思う。歳のせいか花を見るとホッとする。図書館本2022/09/09
Go Extreme
2
魅力的な花の名は アフリカから世界へ: アフリカにて 常に新しいものを 新たな友: ペラルゴニウムを描く ゼラニウムを教材に 不運の中の友 交配の歴史と花壇の進化: 才覚を駆使して、より色鮮やかに ゼラニウム色 窓辺のゼラニウム: 福音のゼラニウム ゼラニウムによる治療 ゼラニウムの教え セックスと死と緋色のゼラニウム ゼラニウムの影、そして輝かしい光: ゼラニウムの困ったところ 芸能による償い 太陽の光とエロス 植物を用いた絵画 今も窓辺に ゼラニウム市場 良い香りと嫌な咳 変わらない赤色2022/06/30
茅野
1
同シリーズ19冊目。ゼラニウムと聞いても何だかあんまりピンと来なかったけど、ドストエフスキーやカミュ、ウルフなども作中で象徴的に用いているらしい。そこまでしっかり読み込めてなかったな……。 西洋では19世紀中頃以降ありふれた花の代表だったそうだが、本当はゼラニウムではなくペラルゴニウムが正式名らしい。 注が他の巻の3倍くらいある。2023/09/05
kaz
1
図版を中心に飛ばし読み。図書館の内容紹介は『17世紀に南アフリカからヨーロッパに持ち込まれたゼラニウムは、富の象徴、道徳的観念のバロメーターとなった。園芸の定番、植物製品としても身近な花の変遷と西洋文化に及ぼした影響を、多数の図版を交えて辿る』。 2022/07/14