出版社内容情報
昭和初期に圧倒的人気を誇った演芸・浪曲。浪曲師・玉川福太郎を筆頭に人気復活の兆しをみせるも、彼は急死してしまう。未来が見えなくなったとき、残された人々のした選択は。現役の浪曲師・曲師へのインタビューをもとに辿る。
内容説明
昭和初期に圧倒的人気を誇った演芸・浪曲。浪曲師・玉川福太郎を筆頭に人気復活の兆しをみせるも、彼は急死してしまう。未来が見えなくなったとき、残された人々のした選択は。現役の浪曲師・曲師へのインタビューをもとに辿る。
目次
序章 巨星堕つ 二〇〇七年五月二十三日
第1章 六番目の弟子 二〇〇七年三月五日~
第2章 山形生まれのニューフェイス 一九六八年八月十二日~
第3章 玉川福太郎と弟子たち 一九九〇年十月二十八日~
第4章 兼業曲師から浪曲師へ 一九九四年十月十六日~
第5章 大樹を失った者たち 二〇〇七年五月二十四日~
第6章 うなるカリスマ・国本武春 二〇〇〇年十月二日~
第7章 浪曲の全盛期を知る者たち
第8章 戻ってきた者と頭角を現す者
第9章 再構築 そして将来を背負う者たち 二〇一三年三月一日~
終章 二〇二二年の浪曲
著者等紹介
杉江松恋[スギエマツコイ]
1968年東京生まれ。慶應義塾大学卒業。国内外のミステリーをはじめとする文芸書やノンフィクションなど、幅広いジャンルの書籍について書評・評論活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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GO-FEET
6
書評家・杉江松恋が芸能通だとは知らなんだ。本人曰く〈にわかの浪曲ファン〉とのことであるが、個人的には戦後の浪曲界の一端を知ることができただけでも嬉しい限り。浪曲愛の詰まった良書!2022/02/14
てまり
4
浪曲について知ってる前提の本なのかな。とにかく読みづらい。臨終の場面から始まるのだが、どんな人となり、芸風なのか、年齢すら全くわからないままに大量の人物が出てきて乗れない。最初あたりの章の弟子のエピソード、モラトリアム状態から浪曲師の道へってやつなのだが、言っちゃ悪いが薄味で特に感慨が湧かない。インタビューで聞いたことだけじゃなく背景のエモさも足してほしかった。2022/02/26
to-monica
2
玉川太福先生の「地べたの2人」をきいて、浪曲にも創作があると知り古典芸能(落語と講談と浪曲)に少しはまったにわか(ファンと呼ぶにはおこがましい程度)の自分には、あとがきで自らを「にわか浪曲ファン」と表す著者のスタンスはちょうど良く、わかりやすかったです。いろんな前歴の方が浪曲師になられているのも面白く。すごい人がたくさんいるし、世間は広く、知らないことがたくさんあるなあと思うなど。木馬亭にも行かなければ。2022/05/19