出版社内容情報
父の失踪後、木版画家として妹たちを養ってきたミネルヴァは、仕事が途絶えて困りはてていた。偶然出会った伯爵ヒューから、謝礼をはずむので1週間、偽の婚約者になって欲しいと頼まれ、引き受けるのだが......
内容説明
放蕩三昧の伯爵ヒューは困りはてていた。結婚せよと口うるさい母親に対し、自分にはミネルヴァという婚約者がいると二年も嘘をついてきたが、長らくアメリカにいた母が二週間後に帰国することになったからだ。思案しながらロンドンの街を歩いていたとき、ある女性が仕事の支払いをめぐって押し問答をしているところに出くわした。行きがかり上手助けをすると、感謝を述べてきた彼女の名はなんと「ミネルヴァ」。愛くるしく気品ある彼女を見てヒューは、一週間ハンプシャーの屋敷に一緒に行って、偽物の婚約者を演じてほしいと頼み込む。父親が家をふらりと出て行って以来、木版画の依頼を受け妹二人を養ってきたミネルヴァだが、仕事が途絶え窮状にあった。突拍子もないヒューの頼みを一度は断るものの、謝礼を提示されて引き受けることに…
著者等紹介
ヒース,ヴァージニア[ヒース,ヴァージニア] [Heath,Virginia]
“ロマンチック・ノベル・オブ・ザ・イヤー”に三度ノミネートされているロマンス作家。これまでに25冊のロマンス小説を出版しており、いずれもリージェンシーを舞台にしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ユキタ
2
偽りの婚約者モノ。結婚話を押し付けてくる母親から逃れるため、架空の婚約者「ミネルヴァ」をでっちあげ、貧しい木版画家の娘「ミネルヴァ」にその役を演じさせることにした放蕩貴族のヒュー。小さな嘘が、よくもまあここまで膨れ上がること!最終的に2人がくっつくのはロマンス小説のお約束として、この膨れ上がった嘘がどう収集するのか、残り50ページくらいになってもまだ真実を話さないヒューにそわそわさせられっぱなしだった。ジェットコースターみたいなドタバタ喜劇に、悲喜こもごもの家族の姿がスパイスの1冊。2024/01/30