出版社内容情報
ボストンの商店主の娘、ジュリエットは海を渡り英国にやってきた。公爵家の子息である亡き夫チャールズの実家に行くためだ。乗合馬車で公爵家のあるバークシャーに向かっていたところ、途中追いはぎに襲われ、身なりのいい紳士に助けられる。それがチャールズの弟ガレスだった。ガレスは「放蕩者の巣窟」というグループの頭で家族にも手を焼かれていたのだが、ジュリエットと出会って……
内容説明
1775年、イングランドの名門貴族ド・モンフォール家に次男チャールズからの手紙が届く。軍人のチャールズは独立戦争のさなかにあるアメリカのボストンで戦死しており、死の直前に手紙を出していた。そこには、ジュリエット・ペイジという商店主の娘にプロポーズをした、自分の身にもしものことがあったら彼女を頼むと書かれていた。その1年後、ジュリエットは海を渡り、乗合馬車で公爵家のあるバークシャーに向かっていた。道中で馬車は追いはぎに襲われるが、身なりのよい紳士がその場を救った。彼こそがチャールズの弟ガレスだった。ガレスは「放蕩者の巣窟」というグループの頭で家族にも手を焼かれていたのだが、ジュリエットと出会って…NYタイムズ、USAトゥデイのベストセラーリスト作家、日本初上陸!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キッチンタイマー
7
未亡人との恋という設定に期待しつつ読んだら、未亡人のもやもやより放蕩者の無鉄砲の方がよっぽど問題だったでござる。同時に放蕩者ってそういう懐の深さみたいなものはあるよね。 物語は甘くない。真面目なジュリエット、トラウマを抱えて過保護な兄、比較されて苦しむガレス。この環境で必然的なほぼ駆け落ちのどん底の描写が見どころで丁寧だ。ガレスの良い部分と悪い部分、特に最悪な部分がジュリエットの視点で書かれていて絶望的な夫だと思う。 現実では失敗案件なんだけど。最後は大団円。2021/02/21
aiko
5
できる兄達と比較され育ち、劣等感から仲間たちと放蕩を繰り返す若きヒーロー。根は素直だけどこれほど奔放で生活能力無いタイプも珍しく、兄の子を抱えたヒロインを救おうとするも、実際に妻子を養うとなると戸惑うばかりで頼りない。 しかし自分で道を切り拓こうともがくヒーローが成長していく様子を見守り応援したくなる可愛らしい作品でした。現実的でツッコミ役なヒロインのキャラも良いです。 そして一見冷徹で人を操る兄公爵が気になるので彼の話が楽しみ。2021/01/12
たつや
4
図書館で、ふとタイトルが目に止まり、表紙を見たら、エロ小説かと思ったが、あらすじを読んで、借りた。かなり、衝撃的?壮大なドラマ仕立てに心掴まれた。面白かったです。どうやら、シリーズ化されてるらしいので、探してみようかな。2023/10/27