出版社内容情報
社会の近代化をはたすための条件である「住所」。住所のないインドのスラムから、ステイタスを求めて買われるマンハッタンの住所表記まで、住所にまつわる歴史と権力、人種、アイデンティティの問題を文献と取材から描く労作。
内容説明
住所はどのように作られたのか、人は住所に何を読み取るのか。住所のない古代ローマの移動方法から人の居住地の特定による近代国家のはじまり、デジタル式住所が変革を起こそうとしている現在まで、都市と人間の秘められた物語を描く。
目次
発展(コルカタ―住所はスラム街に変革をもたらすか;ハイチ―住所は疫病を防げるか)
起源(ローマ―古代ローマ人は何を頼りに移動していたのか;ロンドン―通りの名称の由来は何か;ウィーン―家屋番号は権力の象徴か;フィラデルフィア―アメリカ人はなぜ番号名の通りを好むのか;日本と韓国―通りに名称は必要か)
政治(イラン―通りの名称はなぜ革命家を信奉するのか;ベルリン―ナチス時代の通りの名称は「過去の克服」について何を語るのか)
人種(フロリダ州ハリウッド―南部連合の通りの名称は歴史の真実を語るのか;セントルイス―マーティン・ルーサー・キング・ジュニア通りがアメリカの人種問題について語ること;南アフリカ共和国―南アフリカの道路標識は誰のものか)
階級と地位(マンハッタン―通りの名称の持つ価値はどれほどか;ホームレス生活―住所不定でどのように生きるのか;未来―住所は滅亡に向かっているのか)
著者等紹介
マスク,ディアドラ[マスク,ディアドラ] [Mask,Deirdre]
作家。ノースカロライナ州出身、ロンドン在住。『ハーバード・ロー・レビュー』の編集者を経て、3年間弁護士や連邦司法事務員として働いた後、アイルランド国立大学で修士課程修了。ハーバード大学でライティング、ロンドン・スクール・オブ・エコノミックスで社会科学の教鞭を執った。NYタイムズ、アトランティック、ガーディアンなどに通りの名称に関する記事を寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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