出版社内容情報
終戦後のドイツ。自分が、純血アーリア人の子どもを“生産する”べくナチスが作った組織〈レーベンスボルン〉の里子だと知った少女。壮絶な人生を乗り越え、自らのルーツとナチスの優生思想、そして組織の全貌を明らかにする。
内容説明
終戦後のドイツ。少女イングリットは両親から冷遇されてきた理由が、自分の素性にあると知る。彼女は里子―それもただの里子ではなく、ナチスが純血アーリア人の子どもを“生産”するべく作った組織“レーベンスボルン”からもらわれてきた子どもだったのだ。本当の名前はエリカ・マトコ。しかしそれ以外に、自分についてわかることは一つもなかった。やがて60歳を目前にしたイングリットは、ドイツ赤十字や歴史学者の協力を得て、自分のルーツをたどる旅に出る。謎多き“レーベンスボルン”の全貌と、筆舌につくしがたい出自の真相が明らかに。
目次
一九四二年八月
一九四五年―零年
脱出
家から家へ
本当の自分
壁
生命の泉
バート・アーロルゼン
命令
希望
痕跡
ニュルンベルク
ロガーシュカ・スラティナ
血
純血
受容
捜索
心の平穏
そして…
著者等紹介
フォン・エールハーフェン,イングリット[フォンエールハーフェン,イングリット] [Von Oelhafen,Ingrid]
ドイツのオスナブリュック在住。理学療法士。20年以上にわたり、自分自身の出生の秘密とレーベンスボルンの実態を調査。他のレーベンスボルンの生存者と連絡を取りながら、レーベンスボルンが子どもたちの人生に及ぼした影響について、講演活動をしている
テイト,ティム[テイト,ティム] [Tate,Tim]
数々の賞を受賞したドキュメンタリー映画作家、作家
黒木章人[クロキフミヒト]
翻訳家。立命館大学産業社会学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 和書
- 君を送る 角川文庫