出版社内容情報
アジア全体の「成長と発信」は、生産力、資源、マンパワーのみならず、文化や習慣にいたるまで、世界中の注目を集めている。気鋭の国際政治学者がアジアと日本の潜在能力と行く末を、膨大なデータからひもといたベストセラー!
内容説明
「世界はアジア化する」世界が注目する気鋭の国際政治学者がアジアと日本の潜在能力と行く末を膨大なデータからひもといたベストセラー!
目次
序章 アジア・ファースト
第1章 アジアから見た世界の歴史
第2章 アジアの歴史からアジア、そして世界が学ぶべきこと
第3章 帰ってきた大アジア
第4章 アジアノミクス
著者等紹介
カンナ,パラグ[カンナ,パラグ] [Khanna,Parag]
1977年、インド生まれ。ジョージタウン大学外交学部で学士号、同大学院で修士、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で博士号取得。ブルッキングス研究所研究員、ニューアメリカ財団研究員、リー・クアンユー公共政策大学院研究員、アメリカ国家情報会議「グローバルトレンド2030プログラム」アドバイザー、アメリカ特殊作戦部隊アドバイザーなど歴任。世界経済フォーラムの「若き世界のリーダー」、『エスクァイア』誌の「二一世紀における最も影響力のある75名」、『ワイアード』誌の「スマートリスト」に選出された
尼丁千津子[アマチョウチズコ]
翻訳家。神戸大学理学部数学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Fondsaule
22
★★★★☆ 序章 アジア・ファースト、第1章 アジアから見た世界の歴史、第2章 アジアの歴史からアジア、そして世界が学ぶべきこと、第3章 帰ってきた大アジア、第4章 アジアノミクス。アジアの歴史と現状。「一帯一路」の見方とかは少し違和感がある。2020/02/21
紅咲文庫
4
序章が43ページ、熱い!語り口の熱量が効く!「一帯一路」の広大な範囲。中国がその実現のためにカザフキスタンなど隣国のインフラへ投資し、同国の経済がうまく回りだす。アジア間での輸出入が活発になり全体として底力が上がっていく、これまで欧米の枠組みに入ろうとしていたロシア、西アジア、オーストラリアを含めての資源確保、工業、人材育成、投資等の経済活動がどんどん大きくなっている。まさに今この時の話。中国の長期的構想が桁外れにすごい。ただ著者は非常に丁寧に慎重に、中国の考えはアジアの覇権ではなく協同的であることを説く2020/01/25
K
3
アジアでは、「アジアニゼーション」により、経済面の相互依存や戦略的連携へと各国間の関係を深めているというのを様々な事例を挙げて論じ、「欧米の技術を取り入れてそれを自分たちのニーズに合わせる」ことから、「アジアの問題にはアジアの解決策を求めることが重視される」時代へと変化しているとする。ただ地域内の格差が激しいため、「ASEAN加盟国で最も貧しい国々は、自国の『戦略的自治』を中国の現金とすでに交換してしまった」という一節が恐ろしく、また印象的だった。2020/03/07
takao
2
ふむ2020/11/30
Kolin
1
21世紀の世界秩序の新たなうねりとなるアジアのダイナミクスさを、インド出身の作者が歴史的背景への深い造詣と、足元の変化に関する様々なファクトをもって高らかに謳い上げる。経済的な繋がりとは対象的に多様な歴史と文化、民族によって成り立つアジアの台頭こそまさに、Gゼロ世界が多極化していく姿そのもの。本書では、「アジアは大国による覇権か無秩序の2分論では説明できない」とある。親中か親日かという2分論は、もはやこの地域には成り立たないだろう。「アジアの世紀」を我が国はどう生きていくのか、考えずにはいられない。2020/04/18