内容説明
宇宙開発は覇権戦争と不可分なのか?宇宙物理学の権威にしてベストセラー作家が警鐘をこめて贈る。米中を核に武装化・軍構想が進む宇宙。しかし宇宙に眠る「資源」がそのあり方を変えていくかもしれない。
目次
第6章 探知をめぐる物語―電波天文学とスパイ衛星
第7章 戦争と平和―宇宙兵器と安全保障
第8章 宇宙の力―21世紀の覇権争い
第9章 回復のとき―持続可能な宇宙開発のために
著者等紹介
タイソン,ニール・ドグラース[タイソン,ニールドグラース] [Tyson,Neil deGrasse]
アメリカ自然史博物館の天体物理学者。同博物館の世界的に有名なヘイデン・プラネタリウム館長であり、ラジオとテレビの人気番組『スター・トーク』のホスト、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーになった『忙しすぎる人のための宇宙講座』の著者でもある。ニューヨーク市在住
ラング,エイヴィス[ラング,エイヴィス] [Lang,Avis]
アメリカ自然史博物館のヘイデン・プラネタリウム研究員。ニューヨーク市在住
北川蒼[キタガワソウ]
早稲田大学法学部卒、米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学大学院修了(MBA)
國方賢[クニカタサトル]
早稲田大学大学院先進理工学研究科修士課程修了。東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
10
コストパフォーマンスの問題で宇宙を舞台にした開発やテリトリ確保に取り組めるのは限られた大国に限られます。大国が暴走する前に国連による条約を整備すべきですが・・・。民間企業が手を引きかねないので簡単ではなさそうです。2020/01/04
黒豆
6
下巻のキーワードは、宇宙開発と軍拡、注目したのは、宇宙での領空圏、軍事予算と宇宙開発、政治の影響(中国は?)。 サブタイトル(科学者・軍事・武器ビジネス)通り、新しい視点で楽しめた上下巻2冊、オススメ!2019/12/28
tsuneki526
5
上巻と打って変わって下巻では軍事や政治の話になる。宇宙開発は宇宙にカネをつぎ込める大国の独断場にも関わらず、あまり知られていないのではなかろうか。また軍事面からみた現代史の解説など、宇宙開発と現代の戦争が相互に影響している現状がわかる。もっとも漫画アキラに出てきたような人工衛星からビームで攻撃なんてのはまだまだ夢らしいけれど。軍事やビジネスだけでなく、探求の対象としての宇宙を考えたとき、科学に無関心であったり冷笑的である現代のありようについても反省させられる一冊である。2020/09/27
takao
3
ふむ2024/11/02
rineoskiss
0
下巻はアメリカの戦後の宇宙政策の流れがまとまっていて、宇宙利用に関する国際政治の流れも概観を把握できる。米ソ(ロ)の共同や、各国の宇宙政策についても述べており、とりあえずの知識にはなりそう。一方で、小惑星の資源利用による資源不足の解消可能性など遠い将来の可能性などにも満遍なく触れられており、ある程度宇宙開発に関心があれば読んで損はなさそう2020/04/06