出版社内容情報
国民総陪審員制。ネットにアクセスして国民が重大事件の審判を下すという。世界でも類を見ない制度を日本は採用した。しかしその裏で、とんでもない事態が進行していた。サイバーミステリの名手が描く「近未来」サスペンス!
内容説明
20XX年、日本。ネット投票による重要事件の国民総陪審員制が開始。この極めて民主的なシステムが超管理社会への第一歩になった―SNSにあふれる悪意、エンタメ化する「セカイ」、ポスト真実。この物語は予言なのかもしれない。材料はすでに揃っているのだ。
著者等紹介
一田和樹[イチダカズキ]
東京生まれ。コンサルタント会社社長、プロバイダ常務取締役などを歴任後、日本初のサイバーセキュリティ情報サービスを開始。2006年に退任後、作家に。2010年に『檻の中の少女』で第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あも
82
うわぁ、鼻につく~。元コンサル会社社長でサイバー関連会社経営中でブログ・ツイッター各種アカウント全部載せの作者プロフに、こいつなんやねんと思ったまんまの読み応え。裁判がネット公開され国民全員が投票する日本。SNS世論誘導だの陰謀だの自分の知ってること得意げに盛り込み過ぎ。しかし練り込み甘過ぎ。俺すげえと鼻息荒くする姿と知見のペラさが透けて見える。まず文章と構成と人間観察から頑張れ。近未来SFは矛盾を押し切れる筆力か、細部まで作り込んだ世界観の最低片方が不可欠。後、著者だけのせいではなかろうが、誤植多すぎ。2018/07/17
hydrangea
2
現時点で考えると、20XX年での設定自体は無理があるかな、と思いつつも近頃の情報技術の発達に付いていけてない私からすると、100年もすれば実際にこんなことが起きていても不思議ではないかも、と感じていたりします。2019/06/01
かおりん
1
荒唐無稽な設定かなと思いつつ、読み進めていくと、どんどん背筋が寒くなってくるのはいつもの一田作品。現実が追い付いてくる感が否めないので、ただただ楽しく読めるかというと疑問符だが、一読の価値はある。2018/01/30
samandabadra
0
近々でも起こりそうな社会状況になっていると感じる。そのぐらいになるまで日本人が、携帯の奴隷になって馬鹿になっていればの話だが…まあ、全員が全員、ネットの支配を強く受けるとは思わないにしても…2021/05/01
koteomoitsukan
0
△+2020/12/31