出版社内容情報
マイルドなものから激辛のものまで数百種類。メソアメリカで数千年にわたり栽培されてきたトウガラシが、スペイン人探検家によってヨーロッパに伝わり、世界中の料理に「なくてはならない」存在になるまでの物語。レシピ付。
内容説明
マイルドなものから激辛まで数百種類。メソアメリカで数千年にわたり栽培されてきたトウガラシが、スペイン人探検家によってヨーロッパに伝わり、世界中の料理に「なくてはならない」存在になるまでの物語。
目次
序章 神話から護身具まで
第1章 トウガラシとは何か
第2章 トウガラシの故郷、アメリカ大陸
第3章 世界への伝播
第4章 薬にして武器
第5章 人はなぜ辛さに熱狂するのか
著者等紹介
アンダーソン,ヘザー・アーント[アンダーソン,ヘザーアーント] [Anderson,Heather Arndt]
オレゴン州ポートランドに拠点を置いて活動するフードライター
服部千佳子[ハットリチカコ]
同志社大学文学部卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kouro-hou
24
『スパイスの歴史』からのスピンアウト(嘘)。大航海時代の頃、オスマントルコはスペインを目の敵にしていたが、ポルトガルは放置プレーだったので方々行きたい放題。そのついでに世界中にバラ撒かれたのがトウガラシ。その繁殖力から撒いたポルトガルが「あれ、元々あったのか」と勘違いし、撒かれた方も「ウチが原産」と思っている所が多いとか。それだけ栽培できれば値段も安く、コショウの代わりとして大ブレイク。庶民の友となったが、その反面で上流階級には敬遠され、故に古典レシピに掲載される事もなく意外と料理法は残ってないとか。2018/08/26
くさてる
22
あくまで広く浅くではあるけれどポイントを押さえた内容で面白いこのシリーズ。今回はトウガラシがテーマといゥことで、なんだか読んでるだけでも口の中がひりひりしそう。でも同時にとても美味しそうだったり。アジアでもヨーロッパでも世界中で愛されるトウガラシについて豊富なエピソードが面白かったです。2018/01/31
秋良
17
アメリカ大陸原産のトウガラシは大航海時代に世界中に広がっていき、あんまりにも根付きすぎて「うちが原産」と思いこまれる現象が方々で発生したとか。わかりみが深い……(中国原産だと思ってた)。辛いくせに馴染み良すぎて、キムチやカレーにトウガラシが入ってない状態が想像できない。錦糸町にある湖南料理のお店が青唐辛子たっぷりでやみつきになるんですよ!カプサイシンがエンドルフィンを放出させるから仕方ないね!にしてもがらっと世界の様相が変わった大航海時代、つくづく凄い。2022/07/25
シルク
13
唐辛子が好きだ。放っとかれると、料理にいくらでも入れてしまう。最早七味やら一味ではこの胸の渇望はおさまらない。それで家には、干した唐辛子が備蓄されている。肉炒め作る時も、刻んでフライパンにパラリ。肉か魚かを入れる煮物の時も、ポイッと鍋に。カレー? ……インドカリーでも日本カレーでもタイカレーでも、入れるに決まってる。ある時言い争った母は、いきなりこう罵って、わたくしを責めようとしたもんだ――「あんたの料理なんて、どれもこれも唐辛子入り過ぎてて、辛くて食えたもんじゃないわ!」……唐辛子ホリック、シルクです。2018/06/12
tama
12
図書館本 なかなかいいシリーズ 唐辛子が東アジアに来たのはポルトガル人が16世紀にタイに持ち込んだのが、または同時期にインドから陸路で中国に入ったものだって。日本は16世紀末には貿易対象品だった!キムチのレシピ文書に唐辛子が書かれたのは18世紀。欧米では薬として効能を認めているけど、いぼ痔に効くって、まさか塗布!?(日本の寺院は不許葷酒入山門というけど唐辛子も精進料理には使わないそうです) 唐辛子大量使用中華では辣子鶏が大好きですが、紹介されてない・・・2018/06/09