出版社内容情報
島に隠された宝があると言った男が死んだ。そして、その死をめぐる新たな連続死と突然現れた謎の男。島に隠された宝があると言った男が死んだ。そして、その死をめぐる新たな連続死と突然現れた謎の男。あの「人形の情念殺し」がその背景にあるというのだが……。瀬戸内の小島を舞台に新鋭が挑む推理劇。
川辺純可[カワベスミカ]
内容説明
「島には隠された宝があるんだ」と言っていた男が死んだ。そして、その死をめぐるなかで起きた新たな殺人と突然現れた謎の男。事件の原因は「隠された宝」なのか、それとも…。瀬戸内の小島を舞台に新鋭が挑む推理劇。
著者等紹介
川辺純可[カワベスミカ]
広島県呉市生まれ。日本女子大学文学部卒。2013年、『焼け跡のユディト』で島田荘司選第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いぼいのしし
10
表紙にひかれて読んだ。本格派ミステリー。瀬戸内海の無人島にある別荘で殺人事件がおこる。いろいろ騙されてなかなか面白かった。2018/03/18
ふじさん
5
著者は初読み。瀬戸内海に浮かぶ小島を舞台に、村上水軍の財宝や不気味な人形が彩る連続死を描いた本格ミステリ。探偵役を務めるヒロインは魅力的で実際そちらに目も向きがちだが、個人的に本書の方向性を決定付けているのは、むしろ主人公の人物造形であるように感じた。緊迫した場面でも険悪になり過ぎない、この独特の雰囲気の良さは明確な美点だと言える。一方で、現代のミステリシーンに於いて古典的な「本格」を書く難しさにも行き当たらざるを得ない作品だったように。企図は理解出来るだけ、新味の薄さと仕掛けの利きの弱さが非常に惜しい。2020/12/02