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出版社内容情報
大正15年、東京―ヨーロッパ間飛行で新記録を樹立したデンマークの飛行士、ボトヴェ大尉による飛来の全容。大正15年、東京―ヨーロッパ間飛行で新記録を樹立したデンマークの飛行士、ボトヴェ大尉による飛来の全容。道中で出会う異文化に呆れ、仰天し、上海への途上、不時着した場所は海賊の集落だった……。90年前の日本の描写も興味深い貴重な記録。
長島要一[ナガシマヨウイチ]
内容説明
一九二六年三月十六日にコペンハーゲンを離陸したボトヴェ大尉は、カラチやバンコク、広東などを経て、東京を目指した。往路では海賊の村に不時着するなどさまざまなトラブルに巻き込まれながらも、日本滞在中には大歓迎を受け、帰路で世界記録を達成した飛行の全容を追う。リンドバーグの時代、東京・ヨーロッパ間の飛行で新記録を樹立したデンマーク人の冒険談!
目次
序章 出発の準備
第1章 中東から東洋へ
第2章 中国での混沌
第3章 北京から日本領韓国へ
第4章 日本到着 東京滞在 歓迎の日々
第5章 シベリア飛行で帰国
付記1 当時日本に滞在していたデンマーク人
付記2 一九二五年アンデルセン没後五十周年記念祭
著者等紹介
長島要一[ナガシマヨウイチ]
1946年東京に生まれる。1982年コペンハーゲン大学大学院博士課程修了、Ph.D.取得。2012年同大学よリDr.phil.D.取得。コペンハーゲン大学DNP特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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zikisuzuki
1
大正十五年にデンマークから日本まで苦労しながらの冒険っていうのは、凄く胸が躍る話だ。革命後に内戦状態の中国が一番苦労したようで、着陸すると、みるみる人が寄ってきて飛行機を悪戯されたり、部品を盗まれたりと民度の低さに驚かされる。そして、目の前で人がコロコロ死んでいく中国での命の安さといったら、要人が出歩く時に死刑執行人を同伴なんて。それに比べて日本はさすがに文明国と思いきや、到着後目が回るほどの接待、行事続きで逆に大変だったようだ。日本についての記述は5ページしかないというのだから、有難迷惑だったのだろう。2016/09/30
むっち
0
1926年、リンドバーグの大西洋無着陸飛行成功の前年、デンマークから日本の往復飛行に成功したデンマーク人のルポと当時の新聞、外交文書を参照したルポ。大阪の城東練兵場にも着陸してたんだ。中国で不時着した時の様子とか、世界がまだつながっていなかった時代の風俗や人々の意識も興味深いけど、あの戦争が始まろとする直前でも、まだこれほどおおらかで、友好にあふれていた日本の様子をみると時代の変化はあっという間立ったのだなあとも感じる。読んでおいて損はない本。2017/01/02