出版社内容情報
ご近所同士のバーベキューで起きた諍いから、夫は妻を殺し、その夫も後を追うように自殺。事件は思わぬ方向へねじれていった。
ご近所同士のバーベキューで起きた諍いから、夫は妻を殺し、その夫も後を追うように自殺。
どこか不自然な、しかし他に結論が出そうにないなか、ちょっとした疑問と仮定から、事件は思わぬ方向へねじれていった。
内容説明
仲のいい近所同士のホームパーティは、たがいの「恋愛問題」がもつれて気まずい形でお開きとなった。その夜、「問題」の主役となったコナー夫妻のことが気になったナンシーが様子を見に家に行くと、この寝苦しい夜なのに窓は閉じられエアコンもついていない。すでに妻は殺され、さらに夫も死んでいたことがわかった。マスターズ警部補が目を付けた「容疑者」には堅固なアリバイが…
著者等紹介
森沢くみ子[モリサワクミコ]
英米翻訳家
飯城勇三[イイキユウサン]
1959年生まれ。東京理科大卒。エラリー・クイーン・ファンクラブ会長。『エラリー・クイーン論』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAO
58
エラリー・クイーン外典とは、代作者の作品をプロット段階からマンフレッド・リーがチェックしてクイーン名義で出したもので、本作品の実の作者はフレッチャー・フローラ。 ある暑い夏の夜、トラブルつづきだった夫婦が別々の場所で死んでいた。そして、ご近所4組の家族のトラブルと秘密が徐々に明らかになっていく。謎解きは、それほど難しいわけではない。道化のようなスタンリー、好奇心旺盛なナンシーと、人物描写もよくあるパターン。それでも、嫌な感じはなくサクサク読める。2022/09/20
飛鳥栄司@がんサバイバー
16
事件自体の着想はなかなか面白いものがあるが、全体を通して淡白な感じ。それでも、アリバイと動機の一捻りは読み応えがある。クイーンの名を冠せずに作者のオリジナルとして発表されていれば、それなりの好評価があったのではないだろうか。最後はマスターズ警部補が関係者に真相を告げる形ではなく、犯人の手記によって自白めいているところがやはりミステリファンとしては少し残念ではある。『チェスプレイヤーの密室』『摩天楼のクローズドサークル』と読んできたが、本作が一番論理的であり、プロットの面白さがあったと思う。2016/03/31
kanamori
0
☆☆★2016/02/28