出版社内容情報
弁護士の生活を丁寧に描き、飛び込んできた殺人事件に法律家としてどう対峙するのか。元弁護士だから描ける驚きの物語。
夫の浮気に業を煮やして離婚調停を起こした妻。
しかし結局元の鞘に収まり万事解決。ところが妻は夫の元愛人に高額の慰謝料を請求し裁判へ。
そんななか、弁護士会館で妻が殺害される――。
弁護士を巻き込んだ「仕掛け」に舌を巻く旨味溢れる逸品!
内容説明
夫の浮気相手にたいして起こした妻による損害賠償請求。相手は出廷せず、妻が巨額の慰謝料を得ることになった。ところがこの妻が何者かに殺され、様相はがらりと一変する…。本格推理と弁護士業界物語が融合した傑作エンターテインメント!「なぜ彼女はそこで殺されなければならなかったのか」
著者等紹介
深木章子[ミキアキコ]
1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。2011年に同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
136
元弁護士だから書けた内容がふんだんにあり、最後はそれでいいのか?と思ったが面白かった。でもこれってミネルヴァの報復?2015/09/12
いつでも母さん
105
睦木シリーズか?と思いきや横手弁護士が主役なの?と、なかなか話の筋に入りこめずに進む。最低の男・辻堂にイライラしたわ~(笑)単純な私は佐伯さんが何故、こんな男に・・とガッカリ。20年も一緒にやってきた相棒なのになぁ。結局、睦木さんが美味しく調理したわ~!前作の樹来君主役の話よりも、こっちの方が私は好き。弁護士会館の構造は面白い。さすがは元って感じでした。にしても、横手さん、あっさりと辞めるのね~そこんところ違和感が有り、共感出来ないで読了しました~次作を待つ!2015/10/17
ナミのママ
73
推理小説の楽しみの一つに「犯人探し」があるのですが、この作品、割と簡単に犯人が推測できてしまいます。それなのに、ページをめくる手が止まらず面白かったです。「なんでどうして動機は?」「あそこのトリックは?」と、二重・三重のしかけがなんとも言えず、深みがありました。弁護士会館の建物が面白い!召喚されたくはないけど、行ってみたいです。深木さんは元弁護士とのこと、このシリーズ、楽しみです。2015/10/03
ゆみねこ
71
弁護士会館で起こった女性殺人事件。そしてその夫が裁判所と弁護士会館を結ぶ地下通路で殺害された。犯人は途中でこの人かなって予想は出来ましたが、男のいい加減さとそれに騙される女の愚かさにちょっとガッカリ。弁護士出身の作者ならではのサービス満点な作品だと思いますが、もうちょっと重厚な作品を期待したいと思います。2015/10/13
papako
70
睦木弁護士の同期、横手弁護士が巻き込まれた災難。ちょっとこの裏切りはつらい!こういう女たらしっているんだよな。睦木も、もうちょっと忠告してもよくないか?この先の横手弁護士が心配だわ。しかしタイトルのミネルヴァって誰のこと?2020/08/02