出版社内容情報
タマゴは単なる食べ物ではなく、完璧な形を持つ生命の根源、生命の象徴である。
古代の調理法から最新のレシピまで、人間とタマゴの関係を「食」はもちろん、
芸術や工業デザインほか文化史の視点からもひも解く。
レシピ付。
内容説明
タマゴはすぐれた食べ物であると同時に、完璧な形を持つ生命の根源、生命の象徴でもある。古代の調理法から最新のレシピまで、人間とタマゴの関係を「食」はもちろん芸術や工業デザインほか文化史の視点からもひも解く。レシピ付。
目次
序章 タマゴをめぐるあれこれ
第1章 タマゴほど完璧なものはない
第2章 タマゴの歴史
第3章 タマゴなくして料理なし
第4章 タマゴとアメリカ料理
第5章 タマゴ・ビジネス
第6章 「タマゴとニワトリ」論争
第7章 タマゴから生まれる世界
著者等紹介
トゥープス,ダイアン[トゥープス,ダイアン] [Toops,Diane]
食に関する専門誌Food Processing誌の編集記者として24年間活躍。専門性の高い記事を執筆し、数々の受賞歴もある優れたジャーナリストだったが、2012年に惜しまれつつ死去
村上彩[ムラカミアヤ]
1960年生まれ。上智大学大学院国際関係論修士課程修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
70
食の図書館シリーズ。著者のダイアン・リーブスさんはすでに他界。この本が最初で最後の著作だったそうだ。読みやすい文でサクサク読むことができた。このシリーズは著者と訳者の違いもあるのだろうか読みやすさにバラツキがあるような気がする。タマゴにまつわるエピソードはどれも楽しい。2008年に日本で8.1センチ158gのタマゴが産まれたそうで驚いたのはそのタマゴの中にもう一つタマゴがはいっていたとか、半熟卵を作る計算式なども書かれていた。面白いのは卵かけごはんは日本の最も一般的な朝食と書かれていたこと。^^ 図書館本2018/07/27
Kouro-hou
25
メソポタミアの粘土板にはすでに料理方法が出ていたという卵。昔からご馳走であり、身体に良いとされる卵であるが、古代では卵と言えば孔雀、次に家鴨、鶏卵はその次の扱いだったとか。世界の卵料理と歴史、塗料、宝飾品、乳化の科学や鶏と卵どっちが先論争、宇宙卵からハンプティダンプティの元ネタまで内容は執念めいたぎっちりさ。日本人のソウルフード卵かけご飯も詳しく記し(外国で生卵は危険)、あのバロットも写真つきで紹介。肉と卵との境目とは何か。著者が病死する直前に出した本と知ると、この執念にもうなずけるものがある。2018/06/28
けんとまん1007
19
やっぱり卵は凄い!としか言いようが無い。栄養価はもちろん、こんなに歴史と文化があるとは驚きだ。それにしても、卵は物価の優等生と言われていて、随分以前から価格が変わっていない。その一方で、世界にはこんなにも卵メジャーがあるとは。それと、ベーコンエッグの由来が書いてあったが、本当なの~と思ってしまうくらいで、更に興味が深くなった。2014/11/30
秋良
15
「卵が先か鶏が先か?」かの有名な問いにとうとう答えが出た!「卵が先!」なぜなら生物が生きている間は遺伝物質は変化しないから。もうここが私的に最高のハイライト。まじかー。今後の課題は鶏の生育環境の改善。ペットを飼っているとよく分かるのが、人間とは違った形で動物にも感情や快・不快がきちんとあること。たとえ行末が決まっているとしても、生きている間は快適な環境で暮らしてほしいと思うのは、それもまた人間のエゴだろうか。でもどうせ死ぬからどんな扱いをしてもいいってのは違う気がする。2021/04/29
シルク
14
たまごは、おりこうさん。たまごは万能なんだよね~♡ ひとつあったら、いくらでも美味しいもん考えつく。じゃがいも薄く切って炒めて、オムレツ。トマトとベーコンがあったら、それで大好きなトマトベーコンオムレツ(そのまんまやないけな料理名)にする。サンドイッチもいちばん自分が嬉しいのは「卵サンド」。お惣菜の冷えたコロッケは、めんつゆと卵で閉じると途端に大好評のおかずになる。ちょっちお腹が空いた深夜には、台所に忍んで行って……卵ご飯。バルサミコ酢かけたり、カリカリ梅入れたり、昆布茶入れたり。たまごはおりこうさん。 2017/02/08