出版社内容情報
沖縄空手の第一人者が、 その発祥と変遷の歴史をたどった初めての書。
中国と日本の文化をとりいれながら、独自の歴史を作ってきた沖縄の歴史はまた、苦難の歴史でもあった。
多くの困難を乗り越えてきた沖縄の武道とその精神を伝える好著。
【著者紹介】
1954年沖縄県那覇市生まれ。沖縄において13歳で空手を志し、古伝の沖縄空手、古武道を習得。1980年に米国ユタ州ソルトレイクシティにて沖縄空手道無想会を創始。現在、米国硬式空手連盟会長、沖縄空手道無想会会長・最高師範をつとめる。
内容説明
琉球王国時代に沖縄で誕生した空手の初めての歴史。詳細な「沖縄空手道歴史年表」付。
目次
琉球王国
大和との交流
大和手
中国(明・清)との交流
中国武術
海の武装商人
倭寇
琉球王国の軍事力
ヒキについての私考
琉球侵攻〔ほか〕
著者等紹介
新垣清[アラカキキヨシ]
1954年(昭和29年)沖縄県那覇市生まれ。米国ユタ州ソルトレイクシティ在住。沖縄空手(首里手)の基本であり、かつ究極の形でもあるとされるナイファンチの形をきわめ、さらに解明した現代空手家として世界的に有名である。「沖縄武道空手の極意」シリーズ(福昌堂)は日本語のみならず、すでに英語、スペイン語、そしてイタリア語などに翻訳出版されている。他に著書多数。沖縄空手道無想会・会長、最高師範。米国硬式空手連盟会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroki Nishizumi
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よく調べていると思う。全編を貫いている沖縄武術の身体操作の理念や技術は大和手(日本武道)にあるとする記述は眼から鱗だ。 p.35 日本剣術では、両手で柄を握るという制約された身体操作をする。そのために、心身思想の上で「正中線」という類まれなる形而上的な認識をなしとげた。 p.114 喜屋武朝徳は空手の攻撃は「マン、スン、エツ」であるとしている。この喜屋武の陳べた「マン、スン、エツ」とは漢字表記すれば「満、寸、越」で、これは示現流の「段の打ち」の初段・左肱切断の越と、二段・横指横切の、寸・満のことである。2012/04/08