内容説明
桜庭一樹、伊坂幸太郎、舞城王太郎からデイヴィッド・リンチにボルヘス、マシスンまで、ジャンルと時代を飛び越えて「ナナメ軸」で読み込んだ、一歩進んだ読書ガイダンス。刺激と発見がクロスする複合型読書案内。
目次
第1章 いま、ここを測る(坂道から視える風景―桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』×京極夏彦『姑獲鳥の夏』;詭弁トリックの系譜―泡坂妻夫『夢の密室』×山口雅也『奇偶』 ほか)
第2章 内と外を測る(プラトン‐ワトソン‐近代小説―柳広司『饗宴―ソクラテス最後の事件』×M.P.シール「モンク、『精神の偉大さ』を定義す」;呉越同舟連鎖反応卓抜展開阿鼻叫喚超絶技巧痛快無比―恩田陸『ドミノ』×F.カサック『死刑台のエレベーター』 ほか)
第3章 地下水脈を測る(フレンチ・コネクション―W.L.デアンドリア『ウルフ連続殺人』×J=C グランジェ『クリムゾン・リバー』;ミステリ史におけるオレージ・ショック―G.K.チェスタトン『詩人と狂人たち』×C.D.キング『タラント氏の事件簿』 ほか)
第4章 孤独を測る(パズルかゲームか―M.F.ブラウン「リガの森では、けものはひときわ荒々しい」×D.イーリイ「数える」;漂泊する探偵―カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』×高村薫『リヴィエラを撃て』 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たなと
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先駆者と継承者の回旋曲(ロンド) 綾辻行人『びっくり館の殺人』×北山猛邦『『アリス・ミラー城』殺人事件』-羽住典子 が目当て。海外の作品は未読ばかりなので読んでいません。綾辻行人と北山猛邦はどちらも好きなのでこういう類似性があるのかと興味深く読んだ。「ロートレック荘事件」が既読だったので良かったが、タイトルにない作品のネタバラシは極力やめてもらいたいな。2012/08/19
Mono
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取り上げられた作品の未読率90%以上。これでは論者のニアミス指摘に、ああそう言えば…と頷くことも物申すことも出来やしない。出直してきます。2010/07/02
katta
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☆☆☆ ミステリ評論家たちが、何らかの関連を付けて複数の小説を論じたもの。人によって評論の出来の差が激しい。これを読んで、誰が薦める本がいいか決められる。2009/02/17
しまめじ
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みんなでよってたかって評論するのはおもしろい。最近の小説は少し鈍くなっていたのでこれを機に少し読みたいものだなぁ。2008/09/22