マリー・アントワネットの調香師―ジャン・ルイ・ファージョンの秘められた生涯

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562040988
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0022

内容説明

香水調香の先駆者が、18世紀のパリにいた。優雅なパルファム、匂い袋、入浴剤を次々に生み出したジャン・ルイ・ファージョンは、フランス王室と貴族を顧客に、香水商として手広く成功を収めていた。だがフランス革命の嵐が彼の立場をもおびやかし、獄中へとおとしめる。著者は、これまで秘められていた彼の生涯を膨大な公文書から丹念に掘り起こし、フランス革命前後の華やかで切迫した宮廷を、芳香で彩った調香師の全容を鮮やかに、現代に蘇らせる。

目次

第1章 トップノート1748~1774(ガリーグ地方の香り;哲学を愛する父;鼻は魂の扉 ほか)
第2章 ミドルノート1774~1782(フランス王妃…そのモード;突飛なローズ・ベルタン;「狂わんばかりのルージュを!」 ほか)
第3章 ラストノート1782~1794(王妃の財政削減;誹謗されるマリー・アントワネット;シュレーヌの香水工場 ほか)

著者等紹介

フェドー,エリザベット・ド[フェドー,エリザベットド][Feydeau,Elisabeth de]
歴史家。1997年、ソルボンヌ大学博士論文「香水商」著。ヴェルサイユ香水学校教授。シャネル、ゲランほかフランスの著名な香水メゾンのコンサルタントも務め、数々の香水開発に携わる。2006年、ヴェルサイユ宮殿とともに「Le Sillage de la Reine(王妃の後香)」という香水を発表。『マリー・アントワネットの調香師』にて、2005年ゲラン賞を受賞

田村愛[タムラアイ]
立教大学社会学部在学中からフランスに片足を置き始め、1992年、卒業後渡仏。パリを拠点に、ヨーロッパ全域でリュックスブランドのコンサルティング、オペラやバレエなどの舞台をはじめとした映像制作を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Mana

3
ベルタン、レオナール、カンパン夫人、マリー・アントワネット周りの出版状況はやはりすごいと思う。今回は香水商のジャン・ルイ・ファージョン。だいたい過去読んだものと被る内容だけど、本書で面白いと思ったのは香水作りが盛んな田舎のモンペリエからパリやヴェルサイユに来て悪臭にショックを受けるところ。フランス貴族の衛生観念が悪いのは知ってたけど、同時代でイギリスの方が清潔だとか外国人のアントワネットは入浴の習慣があったとか、香水商からの着眼点だなと。ポリニャック夫人は香水をつけないというのもへーって思った。2021/02/20

ayako

3
一人の調香師の生涯と共に、マリー・アントワネットが生身の人間としてリアルに感じられた。2016/11/20

ちゃんとも

3
マリーアントワネットの調香師だったジャン・ルイ・ファージョンの生涯を通してみる、フランスの歴史。香水の教科書。フランス革命や恐怖政治など。こういう、ある人物の視点を通してみる歴史っておもしろいしわかりやすく勉強になった。「アントワネットが逃亡する際に身支度に必要なものをすべて新調したが、そんな洒落っ気が災いをもたらした、王家の脱出はあからさまで滑稽な秘密だった…」とか、いかにもアントワネットらしいなぁと感じた。2013/03/06

トンクル・マウナー

1
本書は、映画『パフューム〜ある人殺しの物語〜』が封切りされたくらいに刊行された。調香師とはいかなる職業なのかと気になって手に取ったが、ずっと積み本になっていた。ルソーやディドロ等の歴史上人物は世界史の知識で留まっていたけれど、当時の誰かの人生で引き合いに出されて、ぐっと親近感が湧いた。時代はフランス革命といえども、仕事に向かう姿勢や価値観は現代に通じる。(2021年8月3日読了)2021/08/03

灰猫

0
高校時代から本当にゆるーく続けていた、フランス革命の裏面史の研究にうってつけの作品でした。マリーアントワネットに仕えた調香師のお話。2016/12/15

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