感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oldman獺祭魚翁
42
図書館 ドイツのテレビ局が製作したドキュメンタリー番組を、歴史学者にしてノンフィクション作家のクノッブが纏めた本の抜粋翻訳。第一次世界対戦のエピソードから始まり、サダム・フセインで終わる15のエピソードが上手く纏められている。どの話も面白いが、特に第1話の「戦場のクリスマス」と12話の「宿命の山ナンガ・パルバット」は興味深い。ナンガ・パルバットの登頂者 超人登山家ブールの話は、日本ではあまり知られていないが、半世紀前に読んだこの物語は、僕のノンフィクション好きを決定した話。興味の有る方は一読して欲しい。2019/06/01
たまご
15
世の中に思われている評判と,本当は違いますよ,という歴史上の事実,人物が描かれていて興味深い.聞いたことのある内容の本当のトコロを確認できるような.マタ・ハリ,ココ・シャネル,チャップリン,ミュンヘンの白薔薇,登山家.ドイツ人が多いな…と思っていたら,作者はドイツ人でした.2019/05/04
DEE
12
ケネディやチャッップリン、キャパの「崩れ落ちる兵士」の写真など、知られている歴史に隠された本当の歴史を集めた本。やはり胸を打つのはタイトルにもある戦場のクリスマス。 第一次大戦中、膠着していた西部戦線に訪れたクリスマス。前線の兵士は誰が言い出したわけでもなく歌を歌い始める。敵味方関係なく。 戦争が早急に終結するという期待がまだあったのだけど、残念ながら戦火は拡大し、次の大戦を招き、現在の中東問題の礎を築くことになる。 戦争を起こすのは老人、戦いで死ぬのは若者。不条理な世の中だ。2019/07/25
Aby
2
歴史の出来事よりも人に焦点を当てている.どれも興味深い物語ではあるが,本命はWW1のクリスマス休戦の話.実際に,同時多発的に複数の場所で勝手に休戦しているところが面白い.J.F.K.が病気持ちだとは知っていたが,ここまで病弱だったとは.2014/09/25
れじーな
1
クリスマスには戦場の敵同士も祝い合った、という話を聞いたことがあります。それを彷彿とさせる題名に手を伸ばしたところ、最初の話がそれで、「あ、本当のことだったんだ」と切なくなりました。第一次大戦から始まり、イラン・イラク戦争まで、主にドイツを中心に(必然的にナチスの話題が多くなります)戦争を生きた人々が登場します。ヒトラーの秘書だった女性や魅惑のマタ・ハリなど、政治的な話も多いですが、個人を扱った物もとても興味深かったです。2013/12/01