内容説明
台湾から日本に向かった100億円規模の密輸品を積んだ小型機が、台風直撃を受けた沖縄海上で、通信中に消息を絶った。“組織”の懸命の捜索にもかかわらず、密輸品はおろか壊れた機体の一片さえ見つからない。ふっつりと消失してしまったかのように。やがて追い詰められた“組織”は人質をとってジャンボ機をハイジャック、台湾への逃亡をはかるのだが―。ハイジャック犯を“無力化”するために操縦席から機長がとったある行動、そして“消失”した機体の行方は…。ベストセラー『機長からアナウンス』『査察機長』の著者によるリアル航空サスペンス。
著者等紹介
内田幹樹[ウチダモトキ]
1965年、航空会社入社。国内線、国際線に機長として乗務しながら、操縦教官としてパイロットの教育にもあたる。国際線機長時代に書いた『パイロット・イン・コマンド』でサントリー・ミステリー大賞優秀作品賞受賞。またエッセイ集『機長からアナウンス』は歯に衣着せぬ筆致が話題となりベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
3
作者は下地島空港で訓練教官の仕事にも従事した元機長。「航空ミステリー小説」の本作は、その下地島のある宮古・八重山諸島が主な舞台です。下地島の名前は、沖縄米軍の移設問題や尖閣諸島問題で最近知ったばかりですが、2000年刊行の本作では、新設滑走路の基礎工事の痕跡らしきものを主人公が海岸で発見する様子が描かれています。2005年の「新装版のためのあとがき」でも作者が、防衛識別圏外の島々に住む人たちの暮らしを心配し、「機体消失」ならまだしも「領土消失」にならぬよう願うばかり、と結んでいることが印象的でした。2011/01/09
ymg
3
パイロット・イン・コマンドの続編というか、副操縦士(江波)シリーズ。今回は若干謎解きに力点を移しているが、やはり航空業界出身ならではの展開も。重すぎない航空機もの。2010/03/20
びぇ
1
飛行機のシーンは他の作家にはないリアリティがあるのに、飛行機のシーンが少なくて残念。2019/02/20
もか
1
ジャックされるまでの展開が長い。トラウマを抱え、沖縄の離島で癒やしてたらまた事件に…不運。でも荒療治?麻薬組織も誰が敵か分からなかった(L)2014/05/05
おかちん
0
この本を読んで下地島に行った
-
- 電子書籍
- あめいぬ 講談社の創作絵本