内容説明
ロシア革命、そして民族破壊の嵐にさらされた抑圧下ポーランドで、一貫して民族平等と平和を訴え続け、やがて世界共通語へと結実してゆく。“早すぎた民主主義者”が闘った波乱の生涯。
目次
ゲットーに暁の光を
心やさしい愛の輝き
にがよもぎの国―ポーランド
世界にひとつの言葉を
風雪にもめげず
追風を帆にはらみ
伸びゆく言葉
人間をつなぐもの
砲音とどろくワルシャワにて
ザメンホフを超えて
ワルシャワ・ゲットーの悲劇
エスペラントは力強く進む
著者等紹介
小林司[コバヤシツカサ]
1929年青森県弘前市に生まれる。精神科医、作家。43年にエスペラント学習開始。72~75年、日本エスペラント学会機関誌『エスペラント』編集長、79年より日本エスペラント学会参与。ひばりが丘緑星会、日本エスペラント学会、関西エスペラント連盟、世界エスペラント協会、日本ペンクラブの会員
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感想・レビュー
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塩崎ツトム
5
人工言語であり国際語でもあるエスペラント語の発明者・ザメンホフの伝記。著者がザメンホフの人格に耽溺しすぎてまるで贔屓の役者を描写するようで歯がゆかったけれど、この国際語の背景に20世紀のポーランドの苦難の歴史、そしてポグロムからナチのユダヤ人虐殺が重油のようにべっとり張り付いているという事実には感心した。軽快な言語の背後にそういう切実なものがあったとは。2014/05/29
k_
3
エスペラント…勉強してみようかなあ…。ザメンホフとエスペラントとユダヤについての本。2011/07/23