スパイスの人類史

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  • サイズ A5判/ページ数 299p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784562038008
  • NDC分類 617.6
  • Cコード C0022

内容説明

人類を魅了し、交易や戦争など歴史をも動かしてきたスパイス。代表的な約六十種を中心に、人間とスパイスが織り成してきた壮大な物語を読み解く。スパイスと人間の歴史全体を見渡す、食の文化史。国際グルメ協会『世界の料理書大会』英語部門最優秀賞(2000)。食物研究家協会「今年の最も優れた本」(2001)。

目次

第1章 世界史のインセンティブ
第2章 スパイス貿易の起源
第3章 母なるマレー群島
第4章 かぐわしき東南アジア
第5章 中国、悠久のスパイス
第6章 スパイス王国、インド
第7章 恵み多きアラビア
第8章 地中海世界の繁栄
第9章 新大陸での発見
第10章 人類史としてのスパイス

著者等紹介

ドルビー,アンドリュー[ドルビー,アンドリュー][Dalby,Andrew]
1947年生まれ。言語学者、歴史学者。英国言語学会名誉特別会員。1996年に発表した「料理におけるアレクサンドロス大王の遺産」と題する論文では、食物史の優れた研究に対して与えられる「ソフィー・コウ賞」を受賞。フランス在住。執筆のかたわら、ガーデニングやりんご酒造りにいそしんでいる。『スパイスの人類史』で、国際グルメ協会『世界の料理書大全』英語部門最優秀賞受賞(2000)。さらに、食物研究家協会「今年の最も優れた本」(2001)に選ばれる

樋口幸子[ヒグチユキコ]
東京生まれ。早稲田大学卒業。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

俊介

11
今では世界中に普及しているスパイス。それらの原産地はどこで、また、いつ頃発見され、どのようなルートで交易され広まっていったかを辿る。意外だと感じたことも多く、面白い。取り上げられる種類がまた豊富!(ハーブは除外)。なかには生薬やアロマとして使われるようなものも含まれ、その線引きは曖昧だったことが分かる(むしろ混同されがちなハーブとの違いの方が明確)。人類を航海に駆り立て、歴史を動かしてきたスパイス。それを手にするためなら時に戦争も辞さないほど。そのスパイスの「魔力」って一体何なのだろう、と考えさせられる。2021/09/13

刻猫

1
東と西の交易ルート。金銀以上の価値を持ち得たスパイス。香辛料、香料としての利用。祭祀、医療のためのもの。多岐にわたる言及の引用。2015/12/12

千鶴

1
「「あなた方は年老い、疲れている。それはあなた方が飲んでいるチョコレートと、食べている食物のせいだ。それらがあなた方を損ない、弱くしたのだ」。この伝説で明示された禁欲の奨励にもかかわらず、アステカ族は万能の香辛料チリを食べることをやめなかった。(彼らが宗教的な断食日にチリを口にしないのは確かなようだが)。彼らはタバコを吸うのをやめなかった。そしてもちろん、彼らはチョコレートを飲むこともやめなかった。」(チョコレート――甘く危険な風味)2015/05/21

千鶴

1
「砂糖は今やごくありふれた安価な日用品となり、それがスパイスだと思う人はまずいないが、中世ヨーロッパにおいては、シナモンやジンジャーと同様に、外国産の珍しいスパイスの一つだったのだ。……サトウキビの汁は食欲を増進し、消化を助け、便秘や腸の疾患に有効で……切り取ったばかりのサトウキビを噛んでその汁を吸うと、特に栄養価が高く、「精液を増やす」効果がある。……今日、私たちの食物に使われている砂糖の大部分は……砂糖が本来持つスパイスらしい風味も残っていない。」(砂糖――価格暴落でスパイスの地位を喪失)2015/05/21

くさてる

1
様々なスパイスの歴史とそれにまつわる国や人間との絡みについて分かりやすく述べられている。こういう食物史は、そのまま人間の文化史にもなるところが面白いです。2012/04/24

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