ミステリー・リーグ
本格的―死人と狂人たち

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562036820
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

数学科助教授は、異常な興奮状態に陥ると天才科学者に変態し、これまで数々の論文をものしてきたという。その彼がフィールドワークと称する「覗き」、その最中に殺人事件が発生し、あろうことか自分が容疑者にされてしまう。疑惑を払拭するために興奮状態になった彼が指摘した「真相」とは。研究しているのかされているのか、微妙な線上に繰り広げられるへそまがり理系ミステリー。

著者等紹介

鳥飼否宇[トリカイヒウ]
1960年福岡県生まれ。九州大学理学部卒業後、出版社入社。2001年に『中空』で第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

45
む。むむ?むむむ!2019/07/29

koma-inu

40
綾鹿市シリーズ第1弾。大学の研究者たちが理系ミステリーに巻き込まれる、バカミス4短編。「擬態」の、無駄に詳しい擬態に関する講義がなかなか面白い。ラストで、マニアな講義内容は無駄では無かった事がわかる。巧みです。「変態」は、増田助教授初登場のお話。ストーカーチックな趣味、下品な会話など、読み手を相当選びます。シンプルなトリック、似たようなのが、早坂さん作でもあったような?不思議と読まされるシリーズです。2024/10/10

buchipanda3

27
表紙の脱力感っぷりが良さげな本格「的」ミステリ短編集。副題はチェスタトンから。シニカルでユーモラスな変態ミステリで面白かった。特に「変態」の増田助教授の強烈な個性というか変態っぷりに唖然。変態、確かに2つの意味が有るなと改めて思ったよ。どこまでが研究欲でどこからが煩悩なのかよう分からんが。同類の谷村警部補もやはり風変わりだ。「擬態」はお見事の一言。講義自体も面白かった。途中ある言葉に引っ掛かってこれはまさかと思ったが。トリックのためにここまで本格的に作成するとは思わず感服。補講で多くの伏線に気付かされた。2017/02/11

kochi

16
アリの化学擬態を専門とする新米講師の上手は、初めての講義のレジメを細心の注意を払って作成していた。なぜなら彼には果たさなければならない志があったから… 上手の擬態に関する講義が面白く、さすが生物学出身の著者と感心してミステリーであることを忘れ、中の人から「人が良すぎて本格ミステリ読者としては失格だ」と言われてしまいましたとさ^_^ いきなり予期せぬ本格「的」な仕掛けや、登場人物たちの再登場に戸惑いながら、これも作者が敬愛するチェスタトンの逆説につながるのかと…2019/03/08

しずかな午後

13
綾鹿市シリーズの第一弾。このシリーズの面白さは、大学という舞台を徹底的にパロディにしてるところにあると思っている。研究室や授業という場、教員と学生たちの人間関係の上で、しょうもなさと変態さを極めたバカミスが繰り広げられる。連作短編だが、増田米尊初登場の第一話がやはり良かった。自身の学問のために平気で学生のプライバシーを侵害する増田は初登場からぶっ飛んでいる。2025/10/08

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