サルとすし職人―「文化」と動物の行動学

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562035885
  • NDC分類 481.78
  • Cコード C0098

内容説明

『政治をするサル』『仲直り戦術』『利己的なサル、他人を思いやるサル』などの著作で知られる動物行動学の奇才フランス・ドゥ・ヴァールの最新刊。人間の善良さから東洋哲学、動物の擬人化から美的感覚、科学における理論の役割からニホンザルのイモ洗いまで、さまざまな話題を盛り込みながら「文化」をキーワードに、人間と動物の垣根を乗りこえる話題作。

目次

第1部 文化の色眼鏡―私たちはほかの動物をどう見ているか(全動物―子ども時代のお守り、そして擬人化への過剰な恐れ;導師たちの末路―シルバーバックが邪魔者になるとき;ボノボとイチジクの葉―ピューリタン的風景のなかの霊長類ヒッピーたち;アニマル・アート―コンゴの絵を壁に飾りますか?)
第2部 文化とは何か―それは自然のなかに存在するのか(富士山を予想する―サルがイモを洗う幸島を訪ねて;最後のルビコン川―動物も文化を持てるのか?;くるみ割り人形組曲―自然のなかで文化を当てにする;文化的な自然(カルチュラル・ナチュラル)―お茶とチベットザル)
第3部 人間の本質―自分をどんな風に見ているか(自尊心のある類人猿―エイブラハム・マズローと力のタブー;思いやれる者が生きのこる―利己的な遺伝子と利己的でない犬について;二元論をぶっとばせ!―人間の善性をめぐる二〇〇〇年の議論)
エピローグ リスのジャンプ

著者等紹介

ドゥ・ヴァール,フランス[ドゥヴァール,フランス][De Waal,Frans]
オランダ生まれの動物学者・動物行動学者。とくに霊長類行動の研究では世界の第一人者である。現在エモリー大学で、霊長類行動のC・H・キャンドラー教授職にあり、類人猿と人類の進化について最先端の研究を行なっているリビング・リンクス・センターの所長も務める。現在ジョージア州アトランタ在住

西田利貞[ニシダトシサダ]
1941年生まれ。京都大学理学研究科博士課程修了。理学博士。東京大学理学部助教授を経て、現在、京都大学理学研究科教授。65年よりタンザニアのマハレでチンパンジーの野外調査を続けている

藤井留美[フジイルミ]
上智大学外国語学部卒。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。