チェロを弾く少女アニタ―アウシュヴィッツを生き抜いた女性の手記

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562035830
  • NDC分類 936
  • Cコード C0097

内容説明

アウシュヴィッツに送られたアニタは、チェロが弾けたおかげで、収容所のオーケストラに入り、奇跡的にガス室送りをまぬがれる。いまもチェリストとして活躍する著者が、50年の沈黙を破り、少女の透明な眼差しを通して、絶滅収容所の真実を伝えている。

目次

1 戦争前のドイツと水晶の夜
2 家族との離別
3 ブレスラウでの孤立
4 監獄にて
5 裁判とレナーテのヤウアー刑務所への移送
6 監獄からアウシュヴィッツへの移送
7 合奏団
8 アウシュヴィッツからベルゲン=ベルゼンへ
9 ベルゲン=ベルゼンの解放
10 解放後のベルゼン収容所での生活とブリュッセルへの脱出
11 ブリュッセルでの待機
12 イギリスへの渡航

著者等紹介

ラスカー=ウォルフィッシュ,アニタ[ラスカーウォルフィッシュ,アニタ][Lasker‐Wallfisch,Anita]
1925年、ブレスラウ生まれ。幼少の頃からチェロの才能を発揮し、13歳の頃には音楽家になることを決心していた。ユダヤ人弾圧で両親が逮捕されたあと、フランス人捕虜の逃亡を助け、脱出をはかるが、ゲシュタポに逮捕され、政治犯として監獄にいれられる。しばらくして、アウシュヴィッツに送られるが、チェロが弾けたことで収容所のオーケストラに入り、ガス室送りをまぬがれる。その後、ベルゲン=ベルゼンの収容所に移送され、食糧も水もなくなって飢え死にする寸前の1944年4月15日に、イギリス軍によって解放される。その後も多くの困難に会うが、1946年3月18日、ようやくイギリスに渡る。チェリストとして活動をはじめ、イギリス室内合奏団の創立メンバーとなった

藤島淳一[フジシマジュンイチ]
1952年秋田県生まれ。1976年、東海大学理学部化学科卒。在学中よりドイツ語の勉強をはじめる。四年間のサラリーマン生活後、1980‐85年、旧東独ゲルリッツ市立劇場オーケストラ団員。85年、一時帰国後、旧西独に渡る。86年以降、観光ガイド、通訳。92年以降、合わせて個人ハイヤー資格を取得し、営業活動をはじめる。現在、翻訳も手がけている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tukiko

6
チェロ演奏者としてアウシュビッツ音楽隊員となり生き延びた女性の自伝書。ユダヤ人の彼女がどのようにあの時代を生きてきたかが、回想と先に国外へ脱出したお姉さんへの手紙の掲載とで語られています。回想よりも手紙の方が生々しい。貴重な証言の書です。2014/03/12

せぶってぃーにょ

3
彼女が生き残れたのはほとんど奇跡に近いと思う。多くの人の助けがあったからこそチェロが弾けた。どんなに辛い状況でも必死に生き抜く姿がよかった。私は部活でマンドリンを演奏しているので、合奏団の中にマンドリン奏者がいたと知って驚いた。2013/03/14

Arte

1
著者姉妹は、収容所に移送されるまでに普通の警察に逮捕されていたので、アウシュヴィッツに送られるのが遅くなったらしい。解放後のベルゲン・ベルゼンでの暮らしも書かれていた。収容所オーケストラの指揮者の1人はマーラーの姪だったのね。2012/08/27

イータン

1
数年前アウシュビッツ解放記念日に、著書アニタ・ラスターが所属したオーケストラの指揮者アルマ・ロゼの追悼コンサートに足を運んだことがあり、以来、アウシュビッツ内のオーケストラの存在が気になっていた。2011/01/10

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