図説笑いの中世史

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  • サイズ A5判/ページ数 299p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784562034949
  • NDC分類 230.4
  • Cコード C0022

内容説明

中世における「笑い」の重要性と複雑さを明らかにする異色の西欧文化史第三弾。

目次

第1部 修道士から道化まで(聖職者と笑いに対する敵意;聖職者に役立つ笑い;世俗の人々、あるいは「笑いは人間に固有のものである」;笑わせる仕事)
第2部 人生に笑いあり(老いも若きも;笑いのクライマックス;一年を通して)
第3部 笑いの文学(ジャンル;シチュエーションと登場人物;言葉)

著者等紹介

ヴェルドン,ジャン[ヴェルドン,ジャン][Verdon,Jean]
1937年、フランスで生まれる。高校の教師を経て、リモージュ大学文学・人文科学部教授を務める。専門は中世史

池上俊一[イケガミシュンイチ]
1956年生まれ。東京大学文学部卒。現在東京大学大学院総合文化研究科助教授。西洋中世史専攻。1986‐88年フランス留学、社会科学高等研究院でジャック・ルゴフのもとに研鑽を積む

吉田春美[ヨシダハルミ]
上智大学文学部史学科卒業。フランス文学翻訳家
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

日・月

6
中世初期の修道士会会則で, 笑いが禁止されたことが紹介される。これが13世紀頃になると, 「薔薇の名前」のフランシスコ会もその筆頭だったように, 清貧は喜びや笑いと矛盾しないとの思潮が興ってくる。そのうち, カーニヴァルや道化劇を通して笑いはキリスト教世界にうまく組み込まれていくのだが, この民衆文化の底流には, むしろキリスト教以前の古代異教の祝祭の流れが感じられる。「『神曲』の地獄・煉獄に笑いは無かったが, 煉獄に希望は現れていた。天国ではもはや希望は必要なく, 笑いだけがあった」と結ばれている。  2023/05/15

SKH

3
巻末近くの「慎みと猥褻」は反則。笑った。2013/06/27

mimm

1
笑ける中世史かと思って手にしたら、中世における笑いの変遷やタイトル通りの「歴史」でした。当時の社会・文化を考慮しなければいけない点で理解するのは難しい一冊だと思いました。笑いを禁じ、苦痛が生きることの意味だとするキリスト教の原典も、それを信じ教えを守る人々の姿も、やっぱり理解を超えました私の脳内。それを超えても発生する笑い。時には残酷で卑猥でもあったりするけど、歴史と絡めると深くなるんだなぁと、も少し中世を知りたくなりました。2013/04/06

呑司 ゛クリケット“苅岡

0
人は苦痛を強いると笑いに逃げると言うことを再確認出来る本。中世に限らず笑い飛ばすことで不安や恐怖を無くすることが出来れば未だ良い方で、それが出来ない世の中は想像したくない。が、実際にはあった。以前刑法を学んだ時も、猥褻と死刑は2大テーマだと思ったことがあったが、また野人や道化の登場を待つ世の中になっているような気がしてならない。2021/10/23

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