内容説明
雪深い山間のペンションで続けざまに起こった不可解な連続怪死事件。「名探偵」はそれぞれの現場に残されたさまざまな証拠を丹念に検証しながら、「そこで起こったはずのこと」を再構築し、そして犯人像を絞りこんでゆく。二転三転するスリリングな「推理」の醍醐味を味わわせてくれるのは、なんと「あのひと」だった!「読者への挑戦」を付した本格推理の意欲作。
著者等紹介
霧舎巧[キリシャタクミ]
1963年生まれ。99年に島田荘司氏の推薦を受けて、第12回メフィスト賞受賞作『ドッペルゲンガー宮“あかずの扉”研究会 流氷館へ』(講談社ノベルス)でデビュー。その後、シリーズ長編として『カレイドスコープ島』『ラグナロク洞』『マリオネット園』(すべて講談社ノベルス)を上梓、新本格の旗手として話題を呼ぶ
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
80
読者への挑戦状つき。確かに伏線はいっぱい張ってあって面白かったんだけど、いまいちスッキリしない。2014/04/06
さっこ
50
霧舎さん初読み。ユーモアミステリなのかと思って読み始めましたが本格ミステリでした。有名なあの探偵が出てきたときにはどうなることかと思いましたが、あ~そんなオチ?という感じ。ヒロイン役のさゆみがイマイチ良く分からないキャラでした。で、主人公は誰だったの?2020/05/01
pulpo8
20
霧舎さん初読み。読みたくて書店やブックオフで探し回ってやっと図書館で見つけた。凄く面白かった。自分の中で本格推理離れが起こっているのかと不安になっていたので、謎や真相にこれだけ引き込まれたということが嬉しい。行変えなしの多視点により、それぞれの人物の気持ちがよく分かり、犯人探しに興味を持って読むことができた点も良かった。「第八章 木岬研吾という男」の衝撃は忘れられない。この章だけでも本書は読む価値あり。そして真相にはある愛すべき馬鹿者の姿が立ち現われ、懺悔せずにはいられない。この深い余韻はいつ以来だろう。2016/06/11
ゆみ
15
携帯なし、インターネットなし、の時代設定で 雪に囲まれたペンション。 本格推理小説に持ってこいの舞台。 それなりに楽しんで読んだのだけれど なんだか物足りない。 登場人物に魅力的な人がいなかったなぁ。2015/03/28
Yuki
9
久し振りに本格ミステリーと銘打たれているお話を読みました。登場人物にあまり共感できなかったせいか、のめりこむという感じにはなれず、淡々と読み進めていきました。謎の部分は、想像力を豊かにしないと解けないというか、もう妄想ぐらいの考えでないと、この結論はでないのでは!?と思いました。どうも、あまり好みの作品ではないなというのが、正直な感想です。2014/03/06