内容説明
女の方が柔らかい、男の方が味が良い。いちばんおいしい部位はどこか。『死刑全書』『奇形全書』の著者モネスティエがおくる未公開図版130点余。人が人を食う歴史・実態・効用に迫る衝撃の書。
目次
第1章 胃の記憶
第2章 食人の起源
第3章 なぜ人食い人種は人を食べるのか?
第4章 人食い人種たちの食人風習
第5章 人食い人種の慣例的料理
第6章 食糧としての食人
第7章 復讐のための食人
第8章 神々と信者たちの食人
第9章 悪魔とその使徒たちの食人
第10章 食人療法
第11章 食人犯たちのリスト
第12章 産業化・組織化された食人 21世紀の食糧難に対する答え
著者等紹介
モネスティエ,マルタン[Monestier,Martin]
ジャーナリスト、作家。彼の著作はさまざまな言語に翻訳されている。著書に『図説死刑全書』、『図説自殺全書』、『図説動物兵士全書』、『図説排泄全書』、『図説奇形全書』、『図説児童虐待全書』、『図説決闘全書』(いずれも原書房)などがある
大塚宏子[オオツカヒロコ]
学習院大学文学部フランス文学科卒業。翻訳家。訳書に『図説死刑全書』(共訳)、『図説自殺全書』、『図説決闘全書』(いずれも原書房)などがある
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あなた
33
だいたいこの「全書シリーズ」にはまっていくにつれて、友達の数も比例して減っていくという読書界の黄金律がある。しかも飲み会なんかで、「最近やばいのにはまっていましてねえ」と聞いてもいないのに、ほくほく顔でカニバリズムを語ろうとする。あまりに人を食った態度なんで、先輩から殴られる。それでも、全書シリーズを読み続けるか、読み続けないかはあなたの自由だ。あるとおもいます2009/07/28
蝶々
26
×キモいわ。キモいわ。めっちゃキモいわ。分かってて読んどってもキモいねんよ。そろそろ食をテーマにしてたんをまとめなかあかん思てつい読んでもうた。究極の食は人間なんやろか。アタシ少し寂しいなったわ。そやけど美味しそうな人おるのも事実やし。むしゃぶりつきたくなる。アタシは丸焼きが一番美味しく食べれると思うわ。ビバカルピス人肉。おえおえ。2009/09/07
\サッカリ~ン/
10
食人という行為が西欧文献として世界史に登場する大航海時代辺りから主な考察が始まる。学術本で『全書』と銘打つだけあって、古今東西様々なテイストの食人行為が本書では紹介されている。科学と道徳の行き届いた現代では無くなってしまったと感じる食人は、決して過去のものではない。この感想を書いている今も手を変え名を変え、人々は人肉(あるいは部位)を体内にとり込み続けているのである。昨今CMで見るプラセンタなんて、それの最たるものだと感じる。余談になるが、これをレジで手渡した紀伊國屋某店員さんの表情が一番印象的だった。2012/12/04
松嶋ネコヂロウ
9
創作の資料でお世話になりました。物語上だけでなく、人の歴史に食人の足跡は確かにあったんですね。同族を食べる行為が異常者だけの世界だと思っていた自分に広い見識を与えてくれました。2011/12/25
トムトム
6
楽しく読んで、機会があれば私も食べてみたいなんて気軽に考えていた。実際に事故現場の肉片を見たときに、これは無理だと悟った。牛に牛骨粉を食べさせると狂牛病になる。同様に人肉食を継続的に行うと、50歳ぐらいで狂牛病のような症状が出て死ぬ。ある部族はそれを寿命と読んでいた。日常的な共食いは生物としてタブーなのかな。2019/08/21