内容説明
本書は、12世紀における修道士たちの広報活動に注目し、関連する史料を分析することで、情報を発進した修道士と、いわば観客としてこれを受信した修道院外部の人々との関わりについて論ずるものである。
目次
第1部 広報文書としての奇跡物語―ペトルス・ヴェネラビリスの『奇跡について』を中心に(『奇跡について』にみる修道院と社会の諸相;司牧活動としての奇跡物語―亡霊譚を中心に)
第2部 使徒的生活をめざす隠修士と社会(改革理念の弁明と流布―クレルヴォーのベルナルドゥス著『グイレルムス修道院長への弁明』;荒れ野の楽園と社会―ラ・グランド・シャルトルーズ修道院の成立と発展;正統と異端のはざまの隠修士たち)