内容説明
ゴシップ紙が語るヴィクトリア朝の好奇心。アヤシイ事件の臭いをかぎつける新聞記者がイギリス国内のみならず世界各地のオドロキの事件を伝えた絵入り新聞集。
目次
第1章 猟奇事件
第2章 残酷な親たち
第3章 無惨な事故
第4章 路地裏の噂話
第5章 悲惨な自殺者たち
第6章 動物奇譚
第7章 世界の死刑
第8章 幽霊譚
第9章 痴情のもつれ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
10
残酷な殺人事件なら今日の私達はヴィクトリア朝期の人々よりよほど詳しいかもしれない。写真誌のない時代イラスト入りでセンセーショナルな事件を解説したこれらの記事に、当時の人々は随分とショックを受けたのだろう。ビックリしたのは手製ギロチンや手製十字架で自殺を図った人の記事。そんなにまで手間をかけたのにはどんな訳があったのだろう?日本に関する記事も2つほどあったけれど、日本人がアフリカ人みたいだったり、良くて中国風だったり。幕末には外国人がたくさん来日していたというのにまだまだ日本は謎の国だったのだろうなあ。2019/02/12
katerinarosa
5
日本の英字新聞からの引用もありますが、基本、三面記事というのはいつの時代も変わらないのだなと思う限り。内容的には東スポさんの三面記事みたいな感じです。くだらないと思いながらも、ついつい読んでしまう。もちろんシリアスな記事もありますが、眉唾物もたくさんあり。また、子殺し、親殺し、虐待(動物含む)もありますが、やっていることは現代とあまり変わらない。「昔はこんなことなかった、違った」ということは全くなく、むしろ人間はあんまり成長していないという結論に達するよりほかはないという(苦笑)2016/03/10
アルクシ・ガイ
4
日本近海に出没したという怪獣、「ウルトラマン」に出てきたアレに似ているなあ。2021/11/20
misui
3
ヴィクトリア朝の絵入り新聞のゴシップ記事を集めた一冊。当時はまだ写真が普及していないのでイラストを付して事件を伝えている。まあゴシップなので悲惨で陰惨でどぎついものばかり。ちょいちょい自作ギロチンでの自殺が出てくるのが面白かった。暖炉とか井戸は生活の中にあるだけ物理的に危険だよなぁとか精神錯乱多すぎ(というか捜査が適当で錯乱で済まされてる?)とか。2017/04/02
行加
3
今も昔も大衆向けの三面記事は変わらないんですね〜(^_^;) かなり眉唾物な記事もありますが、天野佑吉さんの広告集みたいで面白かったです! ……それにしても気になったのは、当時の傷害罪や殺人罪に対する罰の軽さです。…2、3ヶ月で出所って…(^_^;) ほんと?2014/11/11