内容説明
軍国主義者たちから最も敵視されたのは米内であり、そこに存在価値の偉大さがあった。歴史の奔流を静め終戦を成就した信念の生涯。
目次
第2章 激流に抗す(内閣総理大臣時代)
第3章 天命(戦争に至る道;小磯・米内内閣時代;鈴木内閣時代―日本の終戦;東久邇宮、幣原内閣時代)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
13
最後まで豪胆であり聖人君子です。終戦時の話は有名ですが面白かったです。2021/11/20
フンフン
8
およそ戦争の歴史を書くなら、『孫子』やクラウゼヴィッツの『戦争論』ぐらい学んでおくべきだろう。有名な斎藤隆夫の演説を賠償金・領土を求める点で「不当」と言う。斎藤が言っているのは、賠償金・領土はすでに近衛声明でとらないと言っている、だったら何のために戦争しているのか、ということを質問したのだ。『孫子』にも、戦果を得られない戦争は無駄だと書いてある。著者は、戦争を善悪の観点からとらえる。戦争は善悪よりも勝敗が重要なのだ。どうやって勝つかという戦略の観点がないから、ピントはずれのことばかり書き連ねることになる。2022/01/27