感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
24
16世紀後半、国内の騒乱をまとめて国力を伸張しつつあったイングランドに対し、世界の海に覇を唱えていたスペインは強大な遠征艦隊を送り出します。これを迎撃するイングランド海軍との戦いが、ここに描かれたアルマダ海戦です。どちらも、偉容と戦意は見事ですが、200年以上あとの帆装戦闘艦による戦闘戦術や戦略に比較してあまりに素人くさいことに驚かされます。個人の名誉や武勇が戦場を彩っていた時代なのですね。この時代を、作者は幅広い視点で描きだしています。そういえば、もう買ってから40年近く経ったのか。2020/11/05
pangea74
2
中古本で読了。アルマダの海戦に関する本は今回読んだ本を合わせて4冊目です。当時の資料や考察をベースにしているので、4冊とも概ね内容は似たり寄ったりだったのだけど、本作の場合はアルマダの海戦が終わった後の後日談が書かれているのが特徴的で興味深かった。懲りずに合計で4回もイングランドに艦隊を派遣させたスペイン王フェリペ2世の執念が凄まじい。カラー写真は少な目、本文中に当時の絵や海戦図の表記あり。ひとつの歴史的事象を数冊の本を読むことによって、多角的な視点で知ることができたのが良かったです。2019/04/30
岩
0
スペイン無敵艦隊ですが、自称ではなく英国側が自分達はこんなにすごい艦隊を撃退したって話にする為につけたっていうのは、WW2でビスマルクを持ち上げたって話と共通するものが感じられます。実際のスペイン艦隊は、トルコ艦隊を破ったそれこそ無敵艦隊からは、司令官も変わりドレイクのゲリラ戦法で水の保管にも苦しんでいてとても無敵状態ではなかったようです。で、実際はドレイクにやられたというより風で被害を被った様です。日本なら元寇みたく神風伝説になるんでしょうねえ。
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