出版社内容情報
エンジニアの会社間の移籍に着目しイノベーションの海外展開の実像を描き、海外に事業機会を求める企業、また雇用機会を求める技術者に役立つ書!
いわゆる「失われた20年」の間、電機産業を中心として希望退職・早期退職などによるリストラが実施された。その結果、日本の多くの技術者が主に韓国や中国、台湾などの東アジア企業に採用され、彼らの技術力の向上に大きく貢献した一方で、日本の電機産業の地盤沈下につながった。
現在、政府は人材流出防止への取り組みを始めた一方、国際的なイノベーション競争に対応するため、高度人材の獲得にも取り組んでいる。
本書は、日本企業から東アジア企業へ移った技術者の動きを、ビッグデータを用いた企業単位の解析で明らかにしながら、技術面のキャッチアップを行うのに適切な人材とは、また、外部人材はどのような貢献をしているのか、受け入れ先企業の組織のあり方も含め、実証的に検討した。
単に技術流出を防ぐという視点を越え、海外拠点でのイノベーション創出や、母語の異なる人材を活かしたR&D(研究開発)体制のあり方などについての貴重な知見が得られるであろう。
序章
第1章 アジアに逃れた技術者たち
第2章 選ばれる人材の条件
第3章 外国人技術者はどう使うべきか?
第4章 キャッチアップと外国技術
第5章 ローカル人材の技術学習
第6章 外部知識を活用した研究開発
第7章 日本企業技術者のアジアイノベーションへの貢献
第8章 まとめと考察
終章 技術流出と技術獲得の狭間で
内容説明
膨大な特許データ分析で読み解く人材活用戦略。「頭脳の流出」というセンセーショナルに扱われがちなテーマを深く冷静に追究し、グローバル市場で活躍するエンジニア、さらに受け入れ先の各国企業の実態を明らかにする。
目次
序章 グローバルな人材獲得競争
第1章 アジアに逃れた技術者たち
第2章 選ばれる人材の条件
第3章 ローカル人材の技術学習
第4章 日本企業技術者のアジアイノベーションへの貢献
第5章 外国人技術者の活かし方
第6章 キャッチアップと外国技術
第7章 外部知識を活用した研究開発
第8章 分析結果の確認と技術者インタビュー
終章 技術流出と技術獲得の狭間で
著者等紹介
藤原綾乃[フジワラアヤノ]
東京大学大学院工学系研究科博士課程修了(技術経営戦略学専攻)。博士(工学)(東京大学)。東京大学経済学部卒業。知的財産研究所特別研究員を経て、現職は大阪大学大学院国際公共政策研究科・特任助教。稲盛財団(稲盛和夫理事長)寄付講座にて「人材流動化とイノベーション」等の講義を担当。専門は、技術経営戦略論、イノベーション論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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