出版社内容情報
今注目のメンタリングの「古典的」名著。
内容説明
キャシー・クラムの出現によって、メンタリング研究・キャリア発達研究は大きな前進をみた。クラムは本書の中で、メンタリングの2つの機能「キャリア機能」と「心理・社会的機能」を同定し、それぞれの下位機能の存在を提言、また、メンタリングに基づく発達支援関係の有益性、代替的関係としてのピア関係の重要性を指摘、面接によるデータ収集、それに基づく仮説の構築・検討・修正・洗練という幾重にも及ぶ手続きを経、精査された上での理論を開陳する。「クラム以降」メンタリングの研究領域では膨大な数の実証研究が蓄積されることになった。本書はその嚆矢となった名著である。
目次
第1章 仕事における関係性
第2章 メンタリングの機能
第3章 メンター関係の諸段階
第4章 各キャリア段階における関係性
第5章 異性間の関係性の複雑さ
第6章 メンタリングに代わるもの
第7章 メンタリングを促進する条件
第8章 メンタリングの展望
付録 研究方法について
著者等紹介
クラム,キャシー[クラム,キャシー][Kram,Kathy E.]
ボストン大学経営大学院教授(Ph.D.)。マサチューセッツ工科大学(MIT)卒業後、民間企業の人的資源開発部勤務を経て、1980年にイェール大学(Yale University)大学院博士課程修了(組織心理学専攻)。ボストン大学経営大学院助手、準教授を経て現職。専門は組織行動学(Organizational Behavior)。研究の関心は、メンタリングを中心に、ジェンダー、リーダーシップ、キャリア・ディベロップメントにあり、この分野で幾多の論文や著作がある。2002年には、経営組織領域におけるメンタリング研究において先駆的な学術貢献を行ったとして、米国経営学会(Academy of Management)からMENTORING LEGACY AWARDを受賞している
渡辺直登[ワタマベナオタカ]
慶応義塾大学大学院経営管理研究科教授(Ph.D.in Education)。1951年、三重県に生まれる。名古屋大学教育学部(教育心理学科)卒業後、民間企業勤務を経て、1985年にイリノイ大学大学院博士課程修了(カウンセリング心理学専攻)。専門は、組織心理学・心理測定論
伊藤知子[イトウトモコ]
愛知教育大学国際交流アソシエート(教育学修士)。香川県に生まれる。京都大学文学部(英米文学専攻)卒業後、外資系銀行勤務を経て、名古屋大学大学院前期博士課程修了(比較教育学専攻)。専門は、教育と言語問題
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