内容説明
本書では、現場調査と情報収集を重ねつつ、実態に即した「中国の労使関係」像を描いている。中国の労働関係法規のたんなる翻訳ではなく、「社会主義市場経済」という新しい体制における企業ガバナンス構造としての「労使関係」の意味、という新しい切り口から接近した。法律を動かしている官僚たちの背後にある、ものの考え方とはどのようなものなのか。法律や規制の各地方による理解や運用のされ方の違いといった、「現場の知識」を提供している。
目次
第１章 社会主義市場経済と企業ガバナンス
第２章 中国における「労働争議」を巡る状況
第３章 「工会」の組織的特性
第４章 日系企業の進出動機と経営課題―アンケート調査報告（１）
第５章 日系企業における労使関係の現状と課題―アンケート調査報告（２）
第６章 日系企業における労使関係のケース・スタディ
第７章 経営者が語る中国における労使関係のキー・ファクター
第８章 欧米系企業による中国合弁企業経営―４社のケース・スタディから
終章 中国の労使関係の将来
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