白水Uブックス<br> サミュエル・ベケット

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白水Uブックス
サミュエル・ベケット

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  • サイズ B40判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560721322
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0298

出版社内容情報

ゴドーとは何者なのか。ベケットの半生とその時代を辿りつつ、代表作と「道化」の誕生から終末までを読み解く。

内容説明

いつの時代にも、新しい読者を獲得し読ける稀有な作家、サミュエル・ベケット。ゴドーとは何者なのか。ベケットの半生とその時代を辿りつつ、“道化”の誕生から終末までを代表作を中心に読み解く。第一人者によるベケット入門の名著。著者のベケット追悼文と吉岡実の関連エッセイを併録。

目次

道化の肖像
道化の誕生
道化の修業
道化の完成
道化の終末
道化の遺言

著者等紹介

高橋康也[タカハシヤスナリ]
1932年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。英文学専攻。東京大学名誉教授。国際シェイクスピア学会副会長、日本英文学会会長、日本シェイクスピア協会会長を歴任し、日英文化交流への貢献を称えられて、英国よりCBE勲章を受章。シェイクスピアおよびベケット研究の第一人者。2002年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zirou1984

34
約半世紀近く前に刊行された、ベケットの翻訳者による道化論がuブックスで復刊。『モロイ』から始まる小説三部作を軸に置きながらベケットが目指した小説のゼロ地点へ、切り詰められた形式と言葉の最果てへと導いていく。そこにあるものは「ない」のであり、「ない、がある」と反転させる逆説に、意味を無意味に転化させる道化的態度に価値を見出すその態度には、自身の中から弱々しくも、決して尽きぬことの「ない」希望めいたものを産み出してくる。ここでは無が実体化して、さいはてからユーモアが訪れてくる。さあ、行こう(動かない)2017/12/13

かふ

17
後期三部作と『ゴドーを待ちながら』のベケット解説本。カフカに於いて書くことが最後に残された尊厳だとしたら、ベケットはそれを強制されているわけだった。書くことを強制されている存在、それは精神病院の分析医と患者の関係かなとも思う。それは外部の神的位置にいる権力構造だという。ベッドに括り付けられていつまでも死ねないベケットの登場人物。ベケットの登場人物は声を失っている。声が届かない。以下、https://note.com/aoyadokari/n/n41c7db7e025f2022/01/23

袖崎いたる

8
ベケットのヤバさを、「道化」の観念から読み解いていく本。モロイ、マウロンは死ぬ、名づけられないものの三部作が新訳で出たばかりの日本にあってはベケットの轍を踏まないではいられない、そんな時勢の最中に読んだ次第。三部作のヤバさの一端を掴めた。あれらは書くべきものなんか、語るべきことなんか、ヒト様に誇るべき自分なんてちっともない──などと納得して作らないひとたちへの嘲笑であり弔鐘でもあり、それでいて鼓舞でさえもあるようなテーマがあるらしいのだ。これらはドゥルーズの「個性」概念とも通じるに違いない。感嘆。2020/06/01

渡邊利道

4
71年の本で、戯曲よりも小説を中心にベケットを「道化」のテーマで通時的に読解した本。非常に明快で、また当時の初期近代、バロック愛好、近代批判と言ったモチーフを強く感じさせる論考であり、70年代の文化的変容の息吹を感じさせるものでもある。もっともそれだけに並には勝る女たちの夢や事の次第についての言及がないなどの瑕瑾もある。またこの本は高橋康也の道化論や系譜論的文学エッセイのひとつとしても読まれるべきだろうなあとかも。2017/11/02

白いハエ

3
「産業化」したというベケット研究に於いて、ベケットの生きていた時代の興奮を感じさせる文体で、この文章自体がひとつの作品として完結しているように思う。ベケット作品を道化として辿っていく行程は感動的だった。ここに析出される作品の特徴的な構造(メタ性)は、ひとえに表現の貧困に喘ぎつつ表現をするための杖だったのではないか? と考えると、モロイの石しゃぶりと同じく意味がないように見えてしまう(というパースペクティブ自体も円環を成している……まさにベケット的地獄)。いずれにせよ、ベケットを読まなければならない。2022/06/30

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