白水Uブックス/人文知への扉<br> 言葉から社会を考える―この時代に”他者”とどう向き合うか

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白水Uブックス/人文知への扉
言葉から社会を考える―この時代に”他者”とどう向き合うか

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  • サイズ B40判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560680070
  • NDC分類 801.03
  • Cコード C0236

出版社内容情報

あらゆるものが国境を越えて移動する今日、未知なるもの、異質なものとの遭遇は避けられない。それは時に幸せな出会いとなり、時に恐ろしい衝突や摩擦を生んできた。言語を取り巻く視線は、どこに立脚しているのか? 英語や地域共通語と母語の狭間で、日常の言葉はどう語られるのか? 社会的優位性をもたない言語をいかに保持するのか?
本書では明治以来、日本における外国語教育をリードし、27言語を擁する東京外国語大学の全面協力のもと、文化や社会の成り立ちを「言葉」から考えなおす。その試みは、言葉を礎にしてグローバリズムの偏重にあらがう第一歩であると同時に、世界諸地域の言語・文化・社会を自在に横断する旅への誘いでもある。
異なる言葉を話す人々を知り、理解し、受け止めることを通して、自己を相対化していく27言語の旅。その先には、新たな価値観や柔軟な発想をもった「もう一人の自分」との出会いが待っている。


【目次】

 はじめに 立石博高(東京外国語大学第12代学長)
1 その眼差しは誰のものなのか?
 小さいわりには複雑 金指久美子(チェコ語)
 バンドゥン今昔、そして…… 降幡正志(インドネシア語)
 ローザかローサか? 花本知子(イタリア語)
 移民と若者言葉 成田節(ドイツ語)
 人と世界 水野善文(ヒンディー語)
 日々の想いをうたう 上田広美(カンボジア語)
 シベリアで見つけた痕跡 森田耕司(ポーランド語)
 映画に見る方言の復権 宇戸清治(タイ語)
 時間と自然の彼方に 中澤英彦(ロシア語)
座談会 言語と文化の多様性を生きる 前篇 
2 わたしの声はわたしのものなのか?
 識字率から考える 長渡陽一(アラビア語)
 〈帝国〉という幻想 野村恵造(英語)
 聞く、話す、そしてその先へ 五十嵐孔一(朝鮮語)
 多様性がもたらす豊かさ 秋廣尚恵(フランス語)
 英語格差を生きる 野元裕樹(マレーシア語)
 ベトナムの「存在」論 野平宗弘(ベトナム語)
 語彙は歴史を物語る 丹羽京子(ベンガル語)
 殉教者たちの橋 菅原睦(トルコ語)
 世界は見えるか 川上茂信(スペイン語)
座談会 言語と文化の多様性を生きる 後篇 
3 いかに彼らと生きるのか?
 越境する 長屋尚典(フィリピン語)
 多極化・多元化するルゾフォニア 黒澤直俊(ポルトガル語)
 やさしい日本語 荒川洋平(日本語)
 『君の記憶』の記憶 萬宮健策(ウルドゥー語)
 同じ世界の異なる見方 加藤晴子(中国語)
 変わるものと変わらないもの 鈴木玲子(ラオス語)
 受容する伝統 岡野賢二(ビルマ語)
 母語の誉れ、そのわけは…… 吉枝聡子(ペルシア語)
 民族文字の復興 温品廉三(モンゴル語)
 おわりに(旧版) 武田千香(同大学理事・副学長)
 Uブックス版へのあとがき 三宅登之(同大学言語文化学部長)
 執筆者一覧

内容説明

世界が流動性を増すなか、何に眼を向け、いかに学ぶべきか。本書では明治以来、日本における外国語教育をリードし、27言語を擁する東京外国語大学の全面協力のもと、文化や社会の成り立ちを「言葉」から考えなおす。浮かび上がってくるのは歴史、宗教、政治、経済など多岐にわたり、我々に〈多様性〉についての再考を迫る。〈外国語〉と国家、個人の関わりについて討議した座談会「言語と文化の多様性を生きる」を収録。

目次

1 その眼差しは誰のものなのか?(小さいわりには複雑;バンドゥン今昔、そして…;ローザかローサか?;移民と若者言葉;人と世界;日々の想いをうたう;シベリアで見つけた痕跡;映画に見る方言の復権;時間と自然の彼方に)
2 わたしの声はわたしのものなのか?(識字率から考える;〈帝国〉という幻想;聞く、話す、そしてその先へ;多様性がもたらす豊かさ;英語格差を生きる;ベトナムの「存在」論;語彙は歴史を物語る;殉教者たちの橋;世界は見えるか)
3 いかに彼らと生きるのか?(越境する;多極化・多元化するルゾフォニア;やさしい日本語;『君の記憶』の記憶;同じ世界の異なる見方;変わるものと変わらないもの;受容する伝統;母語の誉れ、そのわけは…;民族文字の復興)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

あきあかね

12
 27もの専攻言語を擁する東京外国語大学。その多彩な執筆陣からなる本書は、単に言語だけでなく、その背後にある歴史や文化、ひいては思考様式、「世界の見え方」まで複眼的に学ぶことの大切さを教えてくれる。 例えば、行為主体である人間が主語とならないヒンディー語の文法構造からは、人為よりも天意を重んずる世界観が感じられる。ロシア語については、英語の非人称主語itに当たる語が使われない理由として、厳寒を引き起こす超自然的なものを避ける意識を挙げている。外から全体を眺めた叙述をする傾向にある中国語と、⇒2026/07/06

Decoy

2
もとは2016年刊行とのことだが、意外なことに、10年経っても内容はほとんど古びていない。27言語の教師たちによる、読みやすい軽めのエッセイだが、「東京外国語大学がどういう大学か」がイメージしやすくなる。日頃、翻訳家や海外在住者のネット上での発言に首肯することが多いが、外国の言語・文化に通じることが、真っ当で客観的な感覚を養うのだなと、あらためて感じた。外国語大学・学部受難の時代だが、何とか頑張ってほしい。2026/07/01

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