出版社内容情報
どのように根付き適用されているのか
「同等の、同様な」を意味するラテン語「パリタス」に由来する「パリテ」。この言葉は、数学や物理、経済学、社会学などの分野で、二者の相似を意味する語として使われている。本書は、この「パリテ」という言葉が、フランスで公職への両性の平等な参入に向けた新しい概念として現れた背景を探る。
1979年、国連で女性差別撤廃に関する条約が採択され、1995年の第4回北京世界女性会議では、パリテが中心テーマとなった。世界各地では女性の政治的過小代表を補うために、さまざまな戦略が採られた。一方フランスでは、官民要職への女性参入を促進する法律の公布が相次いだのは、2008年の憲法改正以降である。いかなる属性によっても市民を区別しないとする平等原則を掲げるフランスで、パリテがどのように根付き適用されているのか。
フランスのパリテに詳しい村上彩佳氏の解説を収載。
内容説明
女男平等の政治参画を義務付けるフランスの「パリテ法」施行開始から二〇余年。パリテがどのように根付き適用されているのか。本書は、「パリテ」が主張されるようなった経緯を分析するとともに、「パリテ法」を世界各地でとられた女性の政治的過小代表を補う戦略の延長線上に、そしてフランス独自の事情のなかに位置づけ、その意義を捉える。
目次
第1部 パリテ主張の地政学(パリテ民主制の淵源;諸国の事例)
第2部 パリテの原理から、その立法と実施へ(原理をめぐる論争から「パリテ法」へ;「パリテ法」とその実施;パリテ、性別秩序、複数のフェミニズム)
著者等紹介
セナック,レジャーヌ[セナック,レジャーヌ] [S´enac‐Slawinski,R´ejane]
パリ政治学院政治学研究センターにてフランス国立科学研究センター研究ディレクターを務める。女男平等高等評議会のパリテ委員会の元代表
斎藤かぐみ[サイトウカグミ]
東京大学教養学科卒業、欧州国際高等研究院(IEHEI)修了。フランス語講師・翻訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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