出版社内容情報
「自由の眩暈(めまい)である」不安を臨床的に考察
うまく眠れない、喉が詰まったような感じがする、胃が締め付けられる気がする、息切れする、呼吸が苦しい。不安になるとこうしたさまざまな症状を経験する。著者によれば、不安は「精神生活における交差路であるとともに見張りの役割を担う」。つまり不安は、こころの不快や不調、ときに苦痛を伴う感情の最初の表れであると同時に、それらが解決されていない状態にあると教えてくれているのだ。
本書は、フロイトをはじめピエール・ジャネ、ウィニコット、メラニー・クライン、ラカンなどの業績を参照しながら、臨床における不安の症候学、不安のモデル、生物学、精神分析、認知行動科学、いろいろな治療法といった今日の不安の諸相を概説する。臨床経験豊かな著者が、正常から病理まで遍在する不安を震央に位置づけて考察した、病める社会と人間たちに向けたフランス精神分析的思考の処方箋。
内容説明
不安になると人間はさまざまな症状を経験する。本書は、臨床における不安の症候学から、不安のモデル、生物学、精神分析、認知行動科学、いろいろな治療法といった今日の不安の諸相を概説する。臨床経験豊かな著者が、正常から病理まで遍在する不安を震央に位置づけて考察する。病める社会と人間たちに向けたフランス精神分析的思考の処方箋。
目次
序論
第1章 臨床における不安
第2章 不安のモデル
第3章 不安の生物学
第4章 不安の精神分析的展望
第5章 不安の認知・行動理論
第6章 不安のいろいろな治療
著者等紹介
カプサンベリス,ヴァシリス[カプサンベリス,ヴァシリス] [Kapsambelis,Vassilis]
ギリシア出身。フランスの精神科医、精神分析家。1995年よりパリ13区精神保健協会(ASM13)に所属し、総ディレクターを務めた。関心領域は、精神科薬物療法における治療効果の精神分析的理解、統合失調症や境界例の精神療法など
阿部又一郎[アベユウイチロウ]
1999年千葉大学医学部卒業、精神科医。2008年フランス政府給費生としてエスキロール病院、ASM13ほかにて臨床研修。医学博士。2014年、東京医科歯科大学精神行動医科学助教を経て、現在、伊敷病院勤務、東洋大学大学院非常勤講師
大島一成[オオシマカズナリ]
1987年東京医科歯科大学医学部卒業、精神科医。1998年フランス政府給費生としてエスキロール病院、サルペトリエール病院、サンタンヌ病院にて臨床研修。2002年、東京医科歯科大学精神行動医科学助教、病棟医長などを務める。医学博士。大宮厚生病院外来診療部長、東京医科歯科大学臨床教授を経て、東京福祉大学・大学院教授、同大学保健管理センター所長。日仏医学会常任理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
bittersweet symphony
-
- 電子書籍
- ハツコイ×アゲイン【マイクロ】(33)…
-
- 電子書籍
- 漢方医学 「同病異治」の哲学 講談社学…
-
- 電子書籍
- リトルフィッシュ『オーズ連載』 2話 …
-
- 電子書籍
- [新版]日本の民話 別巻3 みちのくの…
-
- 電子書籍
- 小選挙区比例代表並立制って何?なんて今…