出版社内容情報
華やかな世界と経済的な現実という二つの面から分析し、十九世紀半ばに始まり現在に至るデザイナーの歴史を紹介。
内容説明
システムの概要、その成立から発達までを時代背景と絡めて記述し、華やかな世界に隠れる経済的な実情を分析している。また、十九世紀半ばに始まる有名デザイナーの歴史・デザイン画を紹介。システムの厳密さがわかる貴重な資料「オートクチュール規約」を付録で掲載している点も特徴的である。
目次
第1章 オートクチュールの夢と現実(夢;現実)
第2章 名クチュリエ群像(オートクチュールの誕生;両大戦間期;一九五〇年代;一九六〇年代;現代)
著者等紹介
中川高行[ナカガワタカユキ]
早稲田大学第一文学部卒業、早稲田大学大学院修士課程修了。専門は近代フランス文学、日仏交流史。現在、東京経済大学講師
柳嶋周[ヤナギシマシュウ]
パリ第8大学哲学科卒業
鈴木桜子[スズキサクラコ]
杉野女子大学卒業、日本女子大学大学院修士課程修了。専門は近代服装史、近代デザイン史。現在、杉野服飾大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるき
22
ファッションって、特権階級の娯楽だったんだ。大量生産大量廃棄のあれですけど…。採寸してデザインしてその人のために服が作られた時代に少し憧れます。2020/06/02
syaori
21
ファッションの華、オートクチュールについての本です。最初にオートクチュールの役割、ショーにかかる経費などが書かれてあって興味深かったです。その後にウォルト、ポワレ、シャネル、ランバンなどの有名なクチュリエたちを年代順に紹介してくれていて、オートクチュールの意義や歴史が大づかみにできました。印象に残ったのは、現在、オートクチュール部門は大体が赤字で、プレタや香水、アクセサリー部門が支えているということでした。実験的なことをしたりして職人の技術を発展させていくことは大切ですし、難しいなと感じました。2016/04/15
Mana
2
三菱一号館美術館のオートクチュール展で購入。オートクチュールの定義や概要と、各メゾンについて2〜3ページで説明していて、年代別に並んでいるのでファッションの変遷もわかってなかなか良いと思います。文章が説明調でずっと進むので、読んでて面白いかというとちょっと微妙かもしれない。2016/05/01
Maiko
2
オートクチュールの歴史から、オートクチュールの概念を解く一冊。これ1つでオートクチュールの役割が理解できるので、ファッションに興味のある人にはおすすめ。ただ、全体的にオートクチュールを賛美しすぎていて、抽象的にしかまとめられていない。作り手側の視点が強く、買い手側からの視点は書かれていないのがおしい。2015/10/27
ひさくら
1
名前だけは聞いたことのあるオートクチュールがどんなものであるか、それが持つ夢と現実、偉大なクチュリエ(所謂"デザイナー"を表す単語がフランスに複数あることを本著で初めて知った……)達の来歴が端的にまとめられており、ファッションのことをほとんど知らない自分でもオートクチュールを歴史の流れとともに理解することができた。今はもう名誉とブランドイメージ向上が主な赤字事業になってて、主な利益は香水とかプレタポルテのライセンス生産でしか稼げないのね……2021/03/12
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