内容説明
プルーストからペレックやトゥーサン、そして日本では未邦訳の作家にいたるまで一挙に紹介。個々の作品の出自と背景、作品どうしの相互関係を解説しつつ、小説というジャンルの特異性と絶えざる変容をあきらかにする。読書の愉しみを倍増させる、頼れる読書案内。
目次
小説の野心
危機のジャンル(一九〇〇~一九一三年)
第1部 戦争から戦争(一九一四~一九四〇年)(全体作品(時間と小説)
詩的レシ
決定論と自由のあいだで
現代の心的外傷)
第2部 刷新?異議申し立てと探究(一九四〇~一九六八年)(モラルと小説形式;出来事の危機;ヌーヴォー・ロマン)
第3部 物語使用法(一九六八~一九九七年)(寓話、探索、捜索;伝記(自伝)の空間
形式主義と発明)
読者について
著者等紹介
三ッ堀広一郎[ミツボリコウイチロウ]
1972年生。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。早稲田大学助教。フランス文学・比較文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nranjen
2
良い意味でも悪い意味でも期待を裏切らない。良い意味は、現代(フランス)において小説がどのように捉えられ扱われているのかがざっと見渡せる非常に便利な書物だということ。しかもわかりやすい。悪い意味は、女性作家の扱いが極端に少ないことだ。実際女性作家の数が少ないというよりは(しかも本に扱われる以前に現実として)研究されていない、重視されていない、評価されていないところにあると思う。それでも一応代表的なものはあがっているけれど…。触れられていても字数的にちょっと特色を述べるだけで限界なのだろうな。とは思うけど…2019/06/08
ami
1
良い本です。2019/11/09
ロロ
1
図書館で借りて読み終えた。小説が本当に好きな人の熱気と分析家の冷気があって良著に感じられた。買っておこうかな。2014/04/17
sayya
1
19世紀に作り上げられた形式を壊し、フランスの小説がいかなる変遷を遂げてきたか。思想と表現方法の双方から、現代における小説の存在意義が述べられている。読むという行為についての記述も興味深く、自らの読者としての姿勢を考え直すきっかけになった。2010/12/12
dixi
0
べんきょーになった2008/10/19
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