出版社内容情報
結婚生活の悲喜劇と残酷なサタイア
先祖代々の屋敷を愛する夫をよそに、田舎暮らしに退屈した妻は年下の愛人に走り、結婚生活の破綻は思いもよらぬ展開へ。英国上流階級の社交喜劇に侵入する一抹の恐怖。
トニー・ラストはイングリッシュ・ゴシック様式の荘園屋敷ヘットン・アビーで、美しい妻ブレンダ、幼いひとり息子のジョンと共に満ち足りた生活を送っていた。しかし先祖から受け継いだ屋敷と荘園を愛し、その維持に余念がないトニーとは違い、田舎暮らしに退屈していたブレンダは、ふとしたことから社交界に寄生する軽薄な若者ビーヴァーとロンドンで逢瀬を重ねるようになり、上流社会のゴシップ好きに恰好の話題を提供することに。一方、寝取られ亭主となったトニーにはさらなる試練が降りかかり、結婚生活の破綻とその後始末は彼を思いもよらぬ運命へと導いていく。上流階級の社交喜劇は一転、不条理な悪夢へ。
辛辣な諷刺とスラップスティックな笑いを本領とするウォーが、冷徹なリアリズムへの傾斜と、現実に侵入するグロテスクなものへの関心を深めて独自の境地に達し、各種名作リストに選出された最高傑作。待望の新訳。
【目次】
内容説明
上流階級の社交喜劇は一転、不条理な悪夢へ。トニー・ラストはイングリッシュ・ゴシック様式の荘園屋敷ヘットン・アビーで、美しい妻ブレンダ、幼いひとり息子のジョンと共に満ち足りた生活を送っていた。しかし先祖から受け継いだ屋敷と荘園を愛し、その維持に余念がないトニーとは違い、田舎暮らしに退屈していたブレンダは、ふとしたことから社交界に寄生する軽薄な若者ビーヴァーとロンドンで逢瀬を重ねるようになり、上流社会のゴシップ好きに恰好の話題を提供することに。一方、寝取られ亭主となったトニーにはさらなる試練が降りかかり、結婚生活の破綻とその後始末は彼を思いもよらぬ運命へと導いていく。辛辣な諷刺とスラップスティックな笑いを本領とするウォーが、冷徹なリアリズムへの傾斜と、現実に侵入するグロテスクなものへの関心を深めて独自の境地に達し、各種名作リストに選出された最高傑作。待望の新訳。
著者等紹介
小山太一[コヤマタイチ]
1974年、京都府生まれ。英文学者・翻訳家。東京大学文学部英文科卒業後、同大学院修士課程、ケント大学大学院博士課程修了。現在、立教大学文学部教授
ウォー,イーヴリン[ウォー,イーヴリン] [Waugh,Evelyn]
1903‐1966。ロンドン郊外のハムステッドに生まれる。オックスフォード大学では放蕩生活を送りながら学内文芸誌に関わる。大学中退後、画家を志すも断念。パブリック・スクール進学予備校の教師となる。22歳の時、自殺未遂。1928年、教師時代の体験を基にした『大転落』を発表。『卑しい肉体』(1930)では第一次大戦後の「陽気な若者たち」を取り上げ注目される。同年、カトリックに改宗。辛辣な諷刺とユーモアに溢れた作品で人気を博す。第二次大戦に士官として従軍、負傷休暇中に執筆した『ブライヅヘッドふたたび』(45)では作風を転換、貴族の世界の抒情的に描いてアメリカでベストセラーになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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