出版社内容情報
三島由紀夫の「遺伝子」は、演劇において、どのように継承されたのか? アングラからアンドロイド演劇までの半世紀を徹底検証する。
内容説明
三島由紀夫の「遺伝子」は、演劇においてどのように継承されたのか?文学としての戯曲を書いたフォルマリストたちの系譜。岸田國士や福田恆存をはじめ、アングラからメタシアター、アンドロイド演劇まで、50年間の劇作家たちによる「様々なる趣向」を検証。
目次
序章 三島の子どもたち―三島由紀夫の「革命」と日本の戦後演劇
第1章 岸田國士の「生々しさ」―その二つの審級
第2章 福田恆存の「アメリカ」―『解つてたまるか!』を本当の意味で解る為に
第3章 三島由紀夫の「アンチ・テアトル」―あるいは孤忠を待ちながら
第4章 井上ひさしの「趣向」―形式から漏れ出る私性
第5章 別役実の「歴史感覚」―ベケットから遠く離れて
第6章 つかこうへいと「日本的なメタシアター」―離れ業としての劇中劇
第7章 野田秀樹と「神秘主義と悲劇」―あるいは「片づける」方法について
第8章 北村想と「八〇年代小劇場演劇」―その歴史的必然と三つの特質
第9章 平田オリザと「贋物の美学」―真正性と贋物性のあわいで
著者等紹介
日比野啓[ヒビノケイ]
1967年福岡県生まれ。演劇史・演劇理論。成蹊大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科(文学修士)、The Graduate School of The City of New York(M.Phil)。東京大学大学院総合文化研究科助手、成蹊大学専任講師、助教授、准教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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