新・資本主義論―「見捨てない社会」を取り戻すために

個数:
電子版価格
¥3,168
  • 電子版あり

新・資本主義論―「見捨てない社会」を取り戻すために

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年07月10日 19時58分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 334p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560097878
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0033

出版社内容情報

分断と対立を克服するための処方箋

 各国の社会は今、ナショナリズムやマルクス主義といった古びたイデオロギーやポピュリズムに流される低所得・低学歴層と、グローバル化する世界で利益を追求して豊かな暮らしを謳歌する高学歴エリート層とに分裂し、対立している―。そんな溝を埋め、資本主義をふたたび多くの人びとに豊かさと希望をもたらすものへと軌道修正していくにはどうすればよいのか。著者は、資本主義が本来もっていた責任感と義務感に基づく「助け合いの精神」の復興を説く。そして、そのためにはデジタル化の進展で希薄になり、価値観の相異から内部に対立さえ抱えるようになった国家や地域社会といったコミュニティの住人としての、アイデンティティーの回復が重要だと指摘する。
 開発経済学の分野を牽引してきた第一人者ならではの深い洞察をベースに、かつて鉄鋼業で栄えながら深刻な状況に陥って回復の途上にある英国シェフィールドの労働者の家庭に育った個人的な体験も交じえながら、資本主義の倫理的・道徳的側面に着想を得た方策の数々を平易な言葉で述べる。グローバル社会を生きるあらゆる世代に向けて、未来への指針を具体的に提示した野心作。

内容説明

資本主義が本来持っていた倫理的・道徳的側面に着目し、経済学、政治学、哲学などの知見を幅広く援用しつつ、分断と対立によって底なしの不安に陥っている現代社会を立て直すための方策を提言する。

目次

第1部 危機(新たなる不安)
第2部 倫理を回復するには(道徳の基礎―利己的遺伝子から倫理的集団へ;倫理的な国家;倫理的な企業;倫理的な家族;倫理的な世界)
第3部 包摂的な社会を回復するには(地理的格差―繁栄する大都市と破綻した都市;階級格差―すべてを「持てる者」たちと崩れゆく「持たざる者」たち;グローバルな格差―勝者と落伍者)
第4部 包摂的な政治を回復するには(二極分化を超えて)

著者等紹介

コリアー,ポール[コリアー,ポール] [Collier,Paul]
オックスフォード大学ブラヴァトニック公共政策大学院教授。『最底辺の10億人』『民主主義がアフリカ経済を殺す』(以上、日経BP)、『収奪の星』『エクソダス』(以上、みすず書房)の著書で知られる政治経済学者。アフリカをフィールドワークの中心としながら、世界の最貧国の最底辺で暮らす人びとに寄り添い、先進諸国の政治・経済政策やグローバリズムの弊害に厳しい批判の目を向けてきた。また、途上国援助や民主主義といった理念的には望ましい政策も、運用を間違えればかえって救うべき人びとに不幸をもたらす現実を鋭く指摘

伊藤真[イトウマコト]
ノンフィクションを中心に翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

33
2018年初出。何よりも重要なことは、相互的な責任関係を結ぶことで、それこそが共同体(コミュニティ)の本質だということ(032頁)。コリアーの分析では、人間を経済人ではなく社会人(ソーシャル・マン)として見るほうがふさわしいという(045頁)。すぐさまラスキンの全人(ホール・マン)を私は想起した。新たな権利は新たな責務とペアになっている。権利には必ず義務が伴うが、義務は必ずしも権利を伴わない(071頁)。競争の敵は既得権益だ。利権というものは広範な戦略を用いて競争の阻害要因をつくり上げる(128-9頁)。2021/01/14

takao

2
ふむ2021/01/14

chiro

1
資本主義が見直される必要を民主主義との政治的な側面、つまり格差の促進をいかにして止めるかという問題から主張されることが増えている。グローバル化とデジタル化はともの偏在と国家の衰亡を進めている。こうした中で著者は右派・左派といった極を論じる事でのポピュリスティックな方向性への危険性から現実を正しくとらえるプラグマティックな方向性を進める中道的なあり方に戻るべきと主張している。今の世界を見回した時にグローバル化とデジタル化の潮流が減衰することはあり得ずそうした側面からも納得できる主張と感じた。2021/10/14

YN

1
資本主義は1945-1970に持っていた倫理観を忘れたのではないか、諸々アップデートしつつも、根本的なベースとしてはあの頃に戻る方がよいのではないか、と言う本。 社会が益々フラグメント化する中にあって、ひとつの理想として皆がある程度納得できる中道を説く。2021/02/22

いちのせ

0
平均以上の所得を稼ぎアイデンティティをスキルや職業に依拠する人と拠り所として国家にしがみついている人に二極化している。エリート高学歴層は、国を見下すことで社会的地位の低い連中とを決定的に差別化しようとする。 都市部への集積による利益は、地主とたいした住居を必要としない極めてスキルの高い独身者の手に入る。この秀才労働者たちは、集積による利益を享受するに値すると心底思っているが、大都市の高い生産性は国民全体によって提供された公共財に依存する。2024/07/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16430324
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品