内容説明
本書はドイツ現代史の入門書として、二〇世紀ドイツ史をその前史を含めて通観する第一部と、個別テーマを掘り下げる第二部から構成されている。第一部で歴史の流れの概略を掴み、第二部で二〇世紀ドイツ史の特質を浮き彫りにする問題として、二つの世界戦争とナチズムに関連する六つのテーマ―帝国の概念、戦争責任問題、ドイツのユダヤ人、ホロコースト、独ソ戦、そして戦後ドイツの「過去の克服」―を考察しよう。
目次
1 通史で学ぶ(神聖ローマ帝国からドイツ帝国まで;第一次世界大戦;ヴァイマル共和国;ナチ・ドイツ;占領下のドイツ;ドイツ連邦共和国(西ドイツ)
ドイツ連邦共和国(東ドイツ)
統一ドイツ)
2 テーマで学ぶ(帝国の幻影;戦争責任問題とヴァイマル外交;あるドイツ・ユダヤ人の軌跡;強制移住から大量殺戮へ;東部戦線;「過去の克服」とは何か)
著者等紹介
石田勇治[イシダユウジ]
1957年京都市生まれ。東京外国語大学卒業。東京大学大学院社会学研究科(国際関係論)修士課程修了。マールブルク大学博士号取得。東京大学大学院総合文化研究科教授。ドイツ近現代史、ジェノサイド研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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2
20世紀のドイツ史。まあWW2の敗戦国は色々大変ですわな〜と親近感を覚えずにはいられない。なおお決まりの「戦後ドイツは真摯に反省し一方日本は〜」が始まるが、ドイツ国内でナチス的な言説を徹底的に取り締まったのはいいが、2025年現在イスラエルの大虐殺についてドイツは「反ユダヤ的」と言われるのを恐れ一切批判できずにいる。これはドイツ国内は汚いものを排除して複雑な問題をイスラエルに押しつけ、その結果イスラエルがまるでナチスドイツのようになってしまったのではないか?こうした現象をドイツ研究者はどう捉えているのか?2025/08/17
たかゆじ@石原プロは永遠だ!!!
1
戦後世代にナチの責任があることは明らかだ。日本に比べてドイツはそういう意識が俄然強い。ブラントがアウシュビッツの前で佇む姿は印象的だった。日本もそういう姿勢を見習うべき。2024/11/05