出版社内容情報
北欧の海賊という間違ったイメージではなく、洗練された芸術や文学をもち高度な技術をそなえた人々の、ありのままの姿を明らかにする。
内容説明
日常や慣習、精神生活を活写する。
目次
序章
第1章 ヴァイキングとは何か
第2章 史料
第3章 ヴァイキング社会
第4章 陸上での日常
第5章 船の生活
第6章 たいせつな日々
第7章 知的生活
著者等紹介
ボワイエ,レジス[ボワイエ,レジス] [Boyer,R´egis]
1932年ランス生まれ。1970年からパリ第四大学(ソルボンヌ)教授、同大学のスカンディナヴィア言語・文化・文明研究所を主宰。中世北欧文化研究の第一人者。サガ研究や歴史書など著訳書は多数あるが、邦訳は『ヴァイキングの暮らしと文化』が初めて。2017年没
熊野聰[クマノサトル]
1940年東京生まれ。東京教育大学文学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科中退、経済学博士。滋賀大学経済学部教授、名古屋大学情報文化学部教授、豊田工業大学教授を歴任、名古屋大学名誉教授
持田智子[モチダトモコ]
1960年生まれ。大阪市立大学経済学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケルトリ
3
宗教・文化・生活・食事など詳しい生活の状況がていねいに書かれている。今までヴァイキングは粗暴な海賊のようなイメージしかなかったが、それも彼らからすれば明確な行動のもとに行っていたということを初めて知ることができた。2020/01/22
しかおおう
3
ヴァイキングのイメージ、角のついた兜をかぶり、海賊として暴れまわる怖い野蛮人のようなイメージを覆してくれる。 武人よりもそもそもは多くの長い道のりを物ともしない商人であり、傭兵でもあり、武力を使うことはあってもそれが主ではなかったと。さらには日常習慣(宗教)、文学など多面的でわかりやすかった。2020/01/08
サタイン
1
非常に分厚くて読むのが非常に大変でしたが、ヴァイキングとはいかなるものであるかって事が何となく骨格としてつかむ事ができました。ヴァイキングと言えば海賊!だけどそれは一面でしかなく実際はヴァイキングという生き方に過ぎなかった。北欧神話に関する知識も補間できてとてもよかったです。2023/06/19
みこ
0
一般的なヴァイキングのイメージは、乱暴で粗野で、戦って略奪することを喜びとする野蛮な人々というようになっている もちろん、イングランドなどを征服するなどの組織だった乱暴な行為があったのも事実で、そうした姿はヨーロッパ世界に恐怖を与え、そのように記録されてしまっているが、その実態は世界初の民主議会を行っているほど法律や秩序を重視し、なにより商人としての側面が強く、略奪行為はあくまで一つの手段でしかなかった そのヴァイキングらしさはキリスト教の受容によって消えていったことも、現代に生活に伝わらない一因であろう2024/11/07