“賄賂”のある暮らし―市場経済化後のカザフスタン

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“賄賂”のある暮らし―市場経済化後のカザフスタン

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560097281
  • NDC分類 302.296
  • Cコード C0030

出版社内容情報

ソ連崩壊後、独立して計画経済から市場経済に移行したカザフスタン。国のありかたや人びとの生活はどのような変化を遂げたのだろうか

内容説明

市場経済化とは何だったのか?豊かさを追い求めた、この三十年…広がる格差のなかで、したたかに生きる人びと。

目次

プロローグ “賄賂”を見る眼
第1章 中央アジアの新興国カザフスタン
第2章 市場経済化がもたらしたもの
第3章 治安組織と司法の腐敗
第4章 商売と“袖の下”
第5章 入学も成績もカネしだい
第6章 ヒポクラテスが泣いている
エピローグ 格差と腐敗

著者等紹介

岡奈津子[オカナツコ]
1968年生まれ。1994年、東京大学大学院総合文化研究科にて修士号を取得後、アジア経済研究所に入所。2008年、リーズ大学政治国際関係学科博士号(PhD)取得。現在、アジア経済研究所主任研究員。専門は中央アジアの政治と社会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Meme

16
読後の気持ち悪い感覚はなんでしょうか。いつ誰に何をどうやってお心付けするのか?は世界中で誰もが考えることだと思いますが、あまりに露骨、そして常識的な行為としてシステマティックに社会実装されているカザフスタン。自由と安定を基盤に国をつくる大変さも感じました。とにかく、教育と医療は公平、平等があって自由が成り立つのだと思いました。ところどころで日本人が出てくるのが、乙でした!2023/02/15

メロン

7
『ブラックラグーン』でモスクワマフィアの頭が「日本の警察官は賄賂を取らない。優秀だ」と言う台詞を、本書のタイトルを見たときに思い出した。私たちは普段の生活で、警察官や教師、医者に賄賂を要求されたり、逆に送ろうと思ったことがあるだろうか。ほとんどの人がないだろう。しかし旧ソ連圏では、急速な市場経済化の副作用として「賄賂」が生活の仕組みとして機能してしまっている。本書は、カザフスタンのインタビューを通じて、その態様を知ることができる一冊だ。賄賂と縁遠い暮らしをしている私からする2026/06/11

人生ゴルディアス

4
『コラプション』のほうが普遍的な話題で面白い。ところで、経済自由化による貧富の拡大や物事を金で解決する時流になじめずソビエト時代を懐かしむソビエト世代の心情に著者が賛意を示しているように見受けられる。これは狩猟採集民族は農耕民族に比べあまり働かずとも食っていけた、と同じ視野狭窄ではなかろうか。揺り籠から墓場までの制度を維持できる範囲で生きていける数の人間しか生き残れなかっただけなのでは。昔はカネなど必要なかった、も社会主義ではカネが社会の権利義務関係の代替物としてあまり重きを置かれていなかっただけでは。2019/11/26

たろーたん

3
「腐敗」の定義は「私的利益のための職権乱用」である。具体的には、贈収賄、リベートの授受、公務員によるゆすりや横領、レントシーキング(企業による超過利潤獲得のための活動)などに加え、口利き、縁故主義や身内びいき、クライエンテリズム(恩顧庇護主義)が含まれる。そして、この本では腐敗・賄賂の実態を探るとして、カザフスタンが取り上げられる。もっと腐敗を具体的に下ろしたのを見るために、カザフスタンの民間調査機関サンジュ調査センター(2006)の、(続)2026/01/15

お抹茶

3
驚く内容。まず,カザフスタンでは,免許も入試も判決も賄賂次第ということに驚いた。独立後の「カザフ化」政策は比較的穏健だったので,分離独立など政治的要求を背景とする暴力的な民族紛争は起こっていない。入学の便宜,全国統一試験の不正,卒業論文の購入もあり,緊急手術でも金銭が要求されることがある。加害者が無罪放免になる一方,冤罪が発生するなど,司法の公平性も賄賂や縁故で歪められている。ソ連時代もコネは当然だったが,賄賂は倫理的に恥ずかしいという意識があった。しかし,市場経済の強引な導入で贈収賄がひどくなった。2021/01/10

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