内容説明
「独裁者」の悪魔的な力。最新研究を踏まえ、その生涯をドイツ・ヨーロッパ社会の歴史的状況に位置づける。私生活、反ユダヤ主義にも光を当て、「鉄血宰相」の全貌に迫る!
目次
第8章 ドイツ統一一八六六‐七〇年
第9章 転落の始まり―自由主義者とカトリック教徒
第10章 「死せるユダヤ人のガストホーフ」
第11章 三人の皇帝とビスマルクの権力喪失
結論 ビスマルクの遺産―「血と鉄」、いや「血と皮肉」
著者等紹介
スタインバーグ,ジョナサン[スタインバーグ,ジョナサン] [Steinberg,Jonathan]
1934年生まれ。アメリカの歴史家。ハーバード大学卒業後、ケンブリッジ大学で博士号取得、長年にわたりケンブリッジ大学で教壇に立ち、現在はペンシルヴァニア大学教授として近現代ヨーロッパ史を担当している。ケンブリッジ大学が発行する専門誌『ヒストリカル・ジャーナル』の共同編集者、オーストラリアやドイツで戦争犯罪やドイツ銀行等に関連する各種組織の歴史委員を務め、様々なメディアでも積極的に発言している。他に四冊の著作があり、それぞれドイツ語やイタリア語に翻訳されている。『ビスマルク』はサミュエル・ジョンソン賞、ダフ・クーパー賞の最終候補となった
小原淳[オバラジュン]
1975年生まれ。早稲田大学文学学術院教授、ドイツ近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケイトKATE
8
(上巻からの続き)しかし、ビスマルクは保守派や右派など自分の思想に近い人物たちを信用せず切り捨てることも厭わなかった。そして、対立する勢力が支持する政策を大胆に導入する柔軟さを兼ね備えていた。本書ではビスマルクと対立した政治家の証言には評価する言葉が見られる。ビスマルクが活躍できたのは、当時のドイツやヨーロッパの社会情勢に適合していた側面がある。だが、対立勢力の意見は無視するか排除することしか考えない現在の政治家にビスマルクのような懐の深さは必要だと思った。2019/06/29
takao
1
ふむ2021/01/09
0
長いが面白い。 2020/03/07